「私の商品はいくらにしたらいいですか?」
「私のサービス、いくらになったら買ってくれますか?」
ぼくは、このような相談を本当にたくさん受けてきました。
でも、「人は値段だけでは動かない」ということを知っておいてください。
たとえば、お米やお水などの毎日使うものは、買うか買わないかを値段で決める場合も多いです。
でも、何か価値を提供するのであれば、値段よりも、もっと重要なものがあります。

1. お金はエネルギーであり交換できる
それは、人がどう感じるかという気持ちです。
心が動くと、値段の比較ではなくて、「やっぱりこの人から買いたい」「この人の思いが伝わるから買いたい」「ぼくが選んであげたい」「応援したい、だから買いたい」という状態になります。
もちろん値段はとても大事ですが、人が何かを最終的に選ぶときに、必ずしもお金だけが重要なのではない、ということをまず前提として知っておいてほしいのです。
ぼくは普段から、お金はエネルギーであり、交換できるとお伝えしています。
物理の授業で、エネルギーは等価交換であると習った記憶があります。
たとえば1万円を払ったら、1万円分のエネルギーを受け取ることができます。同じように、10万円を払ったら、10万円分のエネルギーが受け取れるのです。
値段を考えるときは、「相手にいくら分のサービスを受け取ってほしいか」ということを、ぜひ考えてみてください。
仮にぼくが500円を受け取って、Aさんに何かを教えるとします。すると、お金を払って教えてもらうAさんには、500円分何かを受け取ろう、という思いが自然と働きます。要するに、500円の元を取れたらいいな、と思うわけです。
仮に、同じことを学びたいBさんがぼくに5万円払ったとします。すると、このBさんは5万円分の何かを受け取ろうと準備をします。だから、より集中し、より吸収しようと行動するのです。
逆に、ぼくが昔の友だちと会っているときに、Bさんに教えたことと同じような内容を、お酒を飲みながらタダで教えたとします。でも相手はタダで聞いたので、「あ、よかった。ありがとう」と言うだけかもしれません。
受け取る準備がなかったかもしれないので、いくらいいことを聞いても実行するかどうかはわかりません。もしかしたら、やらない可能性のほうが高いかもしれないのです。
他の人が3000円でやっているから、私も3000円。また別の人は1万円でやっているから1万円。この店では5万円でやっているから、私は4万8千円で。そんな決め方はやめましょう。
自分の商品はどのくらいの価値を持っているか、相手にどのくらいの価値を受け取ってほしいのか。
ぜひそれを考えながら、自分の商品やサービスの値段を決めてみてください。
2. 提供しているものの本当の価値

あなたの商品のゴリヤクは何ですか?
自分が提供しているものの本当の価値を再確認しましょう。商品やサービスを通して、本当に提供している価値です。
お客様にはどんないいことがありますか?
そのゴリヤクは、お客様をどんなふうに幸せにするのでしょうか?
あなたのゴリヤクとお客様の感じる価値がマッチングすればするほど、お客様は喜び、より高い金額を出してくれます。
お客様が受け取る価値を高めるために、何ができますか?
同じ商品や同じ価値でも、ちょっと見せ方を変えたり、届け方を変えたりするだけで、その価値をより高めることができます。
よりよい価値を感じられるための工夫をしましょう。
自分なら、この商品にいくら払いたいですか?
ゴリヤクや価値を一番知っている自分だったら、いくら払いたいと思うでしょうか?
お客様の立場になってみることで、客観的にとらえてみましょう。

お客様にどのくらいの価値を受け取ってほしいですか?
あなたの商品によって、お客様にどのくらいの価値を受け取ってほしいと思っていますか?
ちょっとした気軽な価値なのか、大きな変化をもたらすほどの価値なのか。
気軽な価値ほど買いやすく、大きな変化のある価値ほど慎重になってしまうというバランスもあるかもしれませんね。
どのくらいの値段だと、最大限に力を発揮できますか?
金額によってやる気が変わるという話ではなく、お金はエネルギーの交換だとすると、あなたが本気を出して関われる金額をイメージすることも大切かもしれません。
エネルギーには限りがありますからね。
いくらで販売しますか?
それらを踏まえて、いくらで販売しますか?
あとから値上げをするのよりも、はじめから希望の金額で売り出す方が自然だと思います。
その金額にした理由は何ですか?
この金額にした理由(どれくらいの価値があるのか)を、お客様にしっかりと語りましょう。
価値が伝われば、ちゃんと選ばれるはずです。