質問は、「なにを」問うかということ以上に、「誰が」するのかが大事です。
だからこそ、親は子どもに質問する前に、
まず自分を振り返ってみることが必要ではないでしょうか。
1. 自分が一番大切に思っていることを見つめ直そう
「どんな親が理想の親なのだろう?」
というのは、そのための機会をつくる質問です。
日ごろ、親は子どもにばかり要求をしがちですが、
ぜひここでは自分自身について考えてみてください。
子どもに対して、自分はどんな親でいたいのだろう?
親の役割ってなんだろう?
「いい学校に入れて、就職に困らないだけの力をつけてあげることが親の役目」
「好きな習い事をさせてあげて、自分のやりたいことを見つけてほしい」
など、答えはいろいろだと思います。
でも、それはもしかしたら偏っている考えかもしれないし、
「そうはいっても、やっぱり親が寛容でいることが一番よね」
と改めて気づく点も出てくるかもしれません。
私はこういう親でありたいな、という本当の思い、
自分が一番大切に思うことが見えたとき、
子どもとの関わり方も変わってくるのではないでしょうか。
どんな親が理想?
2. ありのままを認めるということ
誰でも、子どもに対して
「こんな子になってほしい」という理想を持っているもの。
ところが、現実には、自分の子どもが理想像にぜんぜんマッチしない。
すると、「なんで、うちの子はこうなんだろう!」と腹が立つわけです。
でも、子どもは、親の持つ「理想像」のことなど、
聞いたこともないケースがほとんどです。
当然、理想どおりになんて、なるわけがないのです。
「なんで、うちの子は・・・」と思う前に、
「どんな子どもが理想?」
という質問を自分に投げかけて、
自分の「理想像」を改めて確認してみましょう。
「約束を守る子になってほしい」
「自分のことは自分できちんとやってほしい」
と、親自身が大切に思っていることをあえて口に出したり、
書き出したりしてみると、
「あ、私ってこんなことを大事に思っていたんだな」と
客観的にその理想像を見つめることができます。
冷静に見直してみると、意外に無理難題を押し付けていたり、
理想を追い求めすぎていたことに気づくかもしれません。
そこで現実に立ち返ると、結局は、
「ありのままのうちの子を認めよう」
という思いに行きつくのではないでしょうか。
そもそも「どんな子どもが理想?」と自分の心に聞き、
「こんな子が理想!」と答えた時点で、
すでに子どもをコントロールしようという意識が働いています。
その意識を手放し、ありのままを認めよう、と気づけたらいいなと思うのです。
どんな子どもが理想?