質問されたから答えたのに、否定されたり批判されたりしたら、話を続ける気になりません。
質問者はニュートラルな状態で問いかけ、自分の主張は横に置き、まずは「受け止め」ましょう。
1. 質問者は「そうなんだ」と受け止めるスタンスで
相手の話を、自分の主観でジャッジしないで聞くのが「受け止める」。すべての意見に賛成する必要はありません。「受け入れる」は、相手の意見に賛成したり、共感を示すことです。
① 受け止める
「受け止める」とは、相手の話に対して賛成や反対といった意思表示をせず、まずは話を「しっかり聞きましたよ」と相手に伝えることです。
② 受け止めの言葉
「なるほど」 「そう思うんだ」
③ 受け入れる
「受け入れる」とは、「受け止める」よりも一歩進んだ状態です。相手の主張や意見に対して賛成したり、共感したりすることです。
④ 受け入れの言葉
「いいね」 「ぜひやろう」
・受け止めの例
なるほど。そんな企画があるんだね?
(話を聞いて、賛成も反対もしない状態)
・受け入れの例
へえー、それはいいね。やってみたら?
(賛成して、応援している状態)
2. 「すぐ答えられなくてもOK」。質問者は応援する姿勢で
質問に対して、すぐに答えが出てこないこともありますが、「答えを求めて考え続けること」が大事なのです。答えが出るまでの間、その人がしっかり考えていると信じ、応援する姿勢で待ちましょう。
質問に相手が答えられないときは、「じゃあ、その答えは、後で教えて」と、一度、その話に区切りをつけましょう。すぐに答えを出すことよりも、答えを考えることが大切。たとえ時間がかかっても、答えてくれると信じて待ちましょう。
なお、答えてくれた相手に対しては、ねぎらいの言葉とともに、自分の感想をひと言添えて。相手はその言葉で救われます。
A「今回の経験は、どんな意味があったと思う?」
B「えーと。そうですね・・・」
A「じゃあ、後で教えて」
【後日】
B「あれからずっと考えていたんですけど、わかりました。
最初はどうとらえていいか、わからなかったんです。
でも、あれは、自分の頑固さに気づくために必要なことでした」
A「なるほど、そうなんだね。教えてくれてありがとう。
そう感じることができるなんて、成長したね。うれしいなあ」