話がおもしろくて、早く先が聞きたいとき、
「それで、それで?」
と促すことがありますよね。
「それで?」という言葉は、
「あなたの話にすごく興味を持っているから、もっと聞かせてほしい」
という気持ちの表れです。
1. 興味を持って話を聞こう
要するに「あいづち(相槌)」なのですが、息の合った槌の動きのように会話をはずませる重要な役割を持っています。
これに対して、ひと言で会話を打ち切ってしまう言葉は「カッター」です。
「学校で図工の時間にこんなことがあったんだ」と子どもが話しかけてきたとき、「で?」と強い口調で言ったり、「だから?」とカッターを繰り出せば、会話がブツッと途切れてしまいます。
しかし
「それで?」
と聞くと、どんどんしゃべってくれます。
「それで?」というのは話を引き出し、促すための短い「質問」なのです。
2. 子どもの心の奥底にある思いを知るために
小学生と将来の夢の話をしていたときのことです。ある子が、
「野球選手になって大金持ちになりたい」と言いました。
「それで?」
「そのお金を使って王様になるんだ」
「へー、それで?」
「王様になって世界を平和にするんだ!」
ここまで聞いて、すごいな、と思いました。子どもの中には、ちゃんとストーリーがあるのです。
もし、「野球選手になって大金持ちになりたい」で会話が終わっていたら、「お金がほしいのか」という認識しか持てなかったでしょう。
でも、さらに突き詰めて聞いてみると、大金持ちになりたいというのは目的を達成するための手段にすぎず、本当に大切に思っていることは、「世界を平和にしたい」ということなんだな、とわかったのです。
「それで?」というのは、表面的な認識で終わらせるのではなく、より相手の深いところを知るための質問です。
いわば、心の深堀りをしていくための質問といってよいでしょう。
子どもと話すとき、その言葉尻や表面的なものにとらわれるのではなく、その奥にある気持ち、大切にしているものを見つめていくのが、理想的な親の関わり方ではないかと思います。
親子のステキな関わりのために「それで?」という質問を使っていただけたらと思います
それで?