●登場人物
主人公
稲森佑之介 33歳
妻と子ども
稲森秋保 32歳
稲森良太 3歳
そばや
『七森庵』 山形県山辺町 大蕨(おおわらび)
銀行員の友人
藤田圭太33歳
シンガポールの投資家
池本知春42歳
目次
1話:ただ好きだから
2話:独立
3話:固い意志(この記事)
4話:開店
5話:満員御礼
6話:それから1年
7話:バラ色の未来
8話:夫婦会議
9話:プレゼンテーション
10話:ライバルが大成功
11話:豊かさとは?
1話:ただ好きだから
2話:独立
3話:固い意志(この記事)
4話:開店
5話:満員御礼
6話:それから1年
7話:バラ色の未来
8話:夫婦会議
9話:プレゼンテーション
10話:ライバルが大成功
11話:豊かさとは?
固い意志
それでも、佑之介は諦めなかった。
いや、心はすでに決まっていたのだ。
秋保と話した結果、
「自分の人生なんだから、自分で決めよう」という約束を
2人でしたのだ。
職場の上司の顔色をうかがうことなく
親や親戚の顔色を伺うことなく
自分たちが納得がいく選択をしようと。
結局
上司も、親も反対のままだったが
独立することになった。
佑之介はこう見えて慎重派。
そばづくりは、20歳の頃からやっていたので
すでにキャリアは10年近い。
最初は、麺がぼろぼろで
コシも全くなかったそばだったが
今ではそのへんの蕎麦屋よりうまい。
そして、
友人も多いので、
今までにそばを食べてもらい、
「独立したら食べに行くよ!」という人たちも100人は超える。
100人ほとんどが、
友人も連れて行く、というから、その数は500人は超えるだろう。
そして、
水がきれいな場所の古民家を
3年以上探し続け、やっとその物件も見つかった。
ついていることに、
その物件は、老夫婦が持っている物件で
「もう使っていないから、無料でもいいから使って」という好条件だ。
もちろん、
ただで借りるつもりはないが
高い家賃を払わなくてもいいので、安心。
しかも、
結構広いので、
お店だけでなく、そこに住むこともできる。
この、独立当時、
秋保には、お腹の中に赤ちゃんがいた。
ちょっと狭いけど、
3人で暮らすには十分な広さだった。
*続きはこちらです
【4話:開店】
上記の魔法の質問に答えてみる