人は受け取ると返したくなる生き物です。
その人のために自分ができる何かをやればやるほど、相手との信頼が強まっていきます。信頼関係を深めたいなら、まずは、自分に何ができるかを考えることが大事です。

1. 受け取ると返したくなる
人に与えたことは、いつか自分に返ってくるものです。ただし、見返りを求めていると、相手に見透かされてしまうのです。
たとえば、昔あなたが困ったときに助けてくれた友人がいたとします。仮にA君とB君としておきましょう。
A君は、あなたがお金を持っていないだろうとご飯をご馳走してくれたり、仕事がないだろうとアルバイトを紹介してくれたり、何くれとなく心配してくれた友人です。
一方B君は、A君と同じように親切にしてくれましたが、ことあるごとに友人を紹介してほしい、ビジネスに協力してほしいと、しつこく見返りを求めました。
ある日、友人がふたりとも、住んでいた家を失ってしまいました。ふたりは、あなたに助けを求めてきます。住む家がないから泊めてくれないか、と。
親切なあなたは、ふたりとも助けてあげたいと考えます。
しかし、あなたの家はとても狭く、どうしてもひとりしか泊められません。あなただったら、どちらの友人を家に招き入れるでしょうか。
素直に考えれば、A君を泊めてあげたいと思うのが人情です。
ぼくは、それが人の素直な気持ちだと思います。では、A君は、あなたを助けた見返りを求めていたのでしょうか。
そうではなかったと思います。
A君は、困っていたあなたのことを親身になって考え、何かできることはないかと思って行動しただけだと思います。その結果、あなたはA君に対して信頼感を抱き、B君よりもA君を助けてあげたいと思ったのです。
2. 相手に貢献することを先に考える

「何かわが社にできることはありませんか?」
ビジネスシーンで、このしつもんを使う人は少なくないかもしれません。
しかしながら、一緒にできることと自分の商品を売り込むことが、あまりにも直接的に結びつけられてしまってはいないでしょうか。
それでは、単なる「ギブ・アンド・テイク」の関係にしかなりません。
相手にビジネスの関係だと割り切られてしまうと、お金を払うのだから何でもやってもらえると無理難題を押しつけられるケースも出てくるでしょう。そこに、お互いの信頼関係が生まれるでしょうか。
心づもりとしては、こういうスタンスでいたほうがいいと思います。
「商談はさておき、何か私にできることはありませんか?」
利害関係を度外視し、相手に対する心からの貢献を先に考えるのです。
貢献したいと思えば、見返りは求めないと思います。そうすることで、相手もあなたのことを「与えてくれる人」だという目で見てくれるのです。
人と人が長くつき合うためには、信頼関係の構築が絶対に必要です。
信頼関係を構築するためには、親身になって相手に向き合い、見返りを求めずに相手に貢献することが第一歩になると思います。
だからこそ「一緒にできることはありませんか?」というしつもんをして、相手が困っていることを一緒に解決するという姿勢が大切なのです。
一緒にできることがなくても問題ありません。
相手は、この人は親身になってくれる人だという印象を持ってくれます。その積み重ねだけでも、信頼関係を築くことはできるはずです。
一緒にできることはありませんか?