
3ヶ月ぶりに日本に帰ってきた。
成田空港に降りる直前、夕日に照らされた街が見えた。その瞬間、今まで何度も帰ってきたのに感じたことのない「神聖さ」が、ふわっと伝わってきた。
柔らかくて、穏やかで、細やかなエネルギー。
木に包まれた国なんだ、と初めて思った。
パリから帰ると、日本の景色が違って見える。
いつも通りの風景なのに、目に映るものが全部キラキラしていた。
出典:ポッドキャスト「ライフトラベラーカフェ」
cafe.226 豊かさは目の前に
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1. 空から見た日本は、神聖だった
何度も日本に帰ってきているのに、今回は違った。
飛行機の窓から見えた夕日に照らされた街並みに、高貴で穏やかな空気を感じた。
帰ってきた安堵感や喜びは毎回ある。でも、「神聖な空気」は初めてだった。
いろんな国を巡って、いろんな空気を吸って、そこから日本に入ると、見えるものが変わる。
同じ景色なのに、解像度が上がる。
旅は、目の前の世界をアップデートする装置なのかもしれない。
最近、見慣れた景色に「初めて」を感じた瞬間はいつ?
2. 当たり前は、外に出ないと気づけない
きれい。ご飯が美味しい。ご飯が優しい。みんな優しい。温泉がある。お風呂がある。お湯も出る。
日本に住んでいると、全部「当たり前」になっている。
でも、どれだけ豊かなところにいても、それが日常になると「ないもの」に目が行くようになる。
そこから悩みが生まれて、自信がなくなって、落ち込みが始まる。
海外に出てみると、その「当たり前」が全部キラキラして見える。
パリでゴミ拾いをした後に日本の道を見たら、ゴミが落ちていないことに感動した。
外に出て、初めて目の前の豊かさに気づける。
いま、当たり前すぎて気づいていない豊かさは何?
3. 感性は、往復で磨かれる

海外に行くのは「日本にないもの」を見つけるだけじゃない。
違う場所の良さに触れると、良いものへの感性そのものが磨かれていく。
だから、帰国した時に日本の良さをもっと深く受け取れるようになる。
パリから日本へ。日本からパリへ。
その往復のたびに、感覚は少しずつ更新されていく。
「前回とは違う感じがする」と毎回思えるのは、感性が動き続けている証拠。
旅の価値は、行った先だけじゃなく、帰った場所でも発揮される。
感性を動かすために、次に「出てみる」場所はどこ?
4. 何もしない場所が、一番エネルギーをくれる
山形の名月荘という旅館で収録した。
移転して30年になるこの場所は、ぼくたちにとって実家のような存在。
お連れした方は全員、ここでの時間を「特別だった」と言う。
何かのために行くわけじゃない。何かを学ぶためでもない。
ただ、素晴らしい場所に身を置いて、ゆっくり過ごす。
それだけで、驚くほど元気になった。
何もしない旅館の時間が、一番豊か。そういうことって、ある。
「ただ、いるだけ」で満たされる場所はどこ?
5. 豊かさは「今どうしたいか」に正直に生きた先にある

ぼくたちのライフスタイルに「なりたい」と言ってくださる方が本当に多い。
でも正直、自分たちでは何が特別なのか、よくわからない。
やってきたことは、ただひとつ。
「今までどうだったか」ではなく「今、どうしたいか」に正直に、素直に行動してきただけ。
13年間、インスピレーションに従って、ひとつひとつ選んできた結果が今。
特別な才能じゃなくて、「今」に正直であり続けること。
それが豊かさの正体なんだと思う。
今の自分が、正直に「したい」と思っていることは何?
まとめ
3ヶ月ぶりの日本は、見えるものが全部違っていた。
空から見た神聖さ、道にゴミがないという感動、温泉のありがたさ。
全部、ずっとそこにあったもの。ただ、外に出て初めて気づけた。
豊かさは、遠くにあるんじゃない。
目の前にある。ずっとある。
それに気づくために、時々、視点を変える旅に出ればいい。