世の中には事実しかありません。
しかし私たちの世界には主観しか見えておらず、事実は隠れています。
主観の中に潜んでいる事実を、いかに見つけることができるかが大切です。

1. 100人いたら100人が同じことを言うのが事実
私たちは、生まれてから今日まで、物事を「主観」で見ています。
人は、生まれて育った環境や経験を総合し、よしあしの判断を下す基準を持っています。
それが主観です。
主観で物事を判断する時、その奥には「事実」があるのです。
しかし、その事実とは何かを見ることは、なかなかできていません。
100人いたら100人が同じことを言うのが事実です。
たとえば、北海道から来た人が「今日の東京は暑い」と感じても、沖縄から来た人は「今日の東京は涼しい」と感じる、といった違いが起こります。
これは主観です。この二人が会話をすると、ずっと暑い涼しいと言い合ってしまうことでしょう。
では、ここにある事実は何でしょうか?
「東京の今の気温は、24度ですね」です。
この事実を伝えれば、この二人は「そうですね」としか言うことができません。
このように、ある事実があった時に、人はその事実を自分の主観で受けとめて言葉を発します。
異なる主観を持ち人が相手だと、本当に伝えたいことや本当に思っていることが、相手に伝わらないということが起こります。
質問を使うと、異なる主観を持つ人同士の、会話が成り立つ土俵をつくることができます。同じものを見て話をできるようになるのです。
そのために必要なのが、「事実は何か?」を見つける力です。
2. 奥にある事実を見つけること

事実を見つける練習になるのが、ニュースの事実報道や数値化です。
感情を入れない情報だけの報道は「事実」を伝えています。
ニュースでは、5W1H「いつ(When)、どこで(Where)」、「誰が(Who)、何を(What)、なぜ(Why)、どのように(How)」が盛り込まれています。
この要素が含まれるように、
「この話をニュースのように表現するとしたら?」
と練習してみてください。
また、数値化することは、仕事の面でも、とても効果があります。
「どう?あのプロジェクト進んでる?」
という質問に、
「もうバッチリです!」
と自信満々の答え。でもまったく進行しているようには見えません。そんな時は、数値化した質問で事実を見つけていきます。
「今、何%ぐらいできている?」
「10%です!」
本人は残りの90%が、あと1週間でできると考えていますが、それはただのポシティブ思考であり、現実的ではありません。
数値化していなかったら「もうバッチリです!」という言葉を信じて、当日になって実はできませんでした、ということになっていたかもしれません。
主観ですれ違うことを防ぐには、奥にある事実を見つけること。
その事実を明らかにして伝え合って、同じものを見ている状態で会話をしましょう。
これができるようになると、ストレスがぐっと減ります。
事実は何ですか?


