多くの人が、何かをあきらめながら生きています。
それ自体に問題があるとは思いません。
挫折やあきらめは、何かしらの学びや反骨精神を植えつけてくれる場合があるからです。
しかし、人は夢への挫折に苦悩し、自信を失う場合があります。
さらには、あきらめきれずずっと夢を追い続けることは、ときには問題を生みます。
「何かをあきらめる」
そんな勇気をもつことも大切になってきます。
1. やめる力
ゲームに夢中だったぼく。今度はゲームをつくることができると思うと
さらにワクワクしました。
大学入学早々、コンピューターシステムを教える教授の研究室を訪ねました。
その教授は、プログラミングの分野では第一人者といわれるくらいのプロフェッショナル。
そこで数時間、コンピューターやプログラムに関しての雑談をしました。
これが、その後の人生に大きな影響を与えます。
「まったく何も分からない、興味がどんどん薄れていく」
そんな時間でした。
ぼくは自分の能力のなさを痛感しました。家に帰ってからも、
「本当にここであきらめていいのか?
何年も目指してきたことだから、もっとじっくりと考えたほうがいいのではないだろうか?」
という気持ちと、
「自分にはとても無理!」という気持ちが交錯しました。
そして、ぼくの出した結論は、「その道を目指すことはあきらめる」というものでした。
でも、あきらめるということは、執着しないということでもあります。
落ち込んだのもつかの間、次の週には、
「この場所で、どんなクリエイティブなことができるだろう?」
そんなしつもんを自分に投げかけていました。
ぼくの性格かもしれませんが
「執着するよりも、やめる勇気を持とう」これを常に考え、この頃から実践し始めました。
やめることから始めよう。
何かを始めるには、何かをやめなければいけません。
やめる前に始めると、いっぱいいっぱいになってしまうからです。
何かを始めたいと思うときこそ、何をやめるかを決めましょう。
何をやめますか?
2. 「1人じゃ何もできない」と気づこう
何かを始めるときは、1人で始めようと思いがちです。理由は、そのほうが気楽だから。
でも、大きなことを成し遂げようと考えると、1人でできることは限られてきます。
だからこそ、チームをつくること、仲間を集めることが必要になります。
でも、最初から最強のチームはできません。
チームメンバーを1人ひとり見つけて、つながりをつくっていく。
そう、つながりをつくることからスタートするのです。
ゲームをつくる夢を諦めたぼくは、大学時代前半は、仲間を作ることに熱中。
たくさんの友達をつくり、遊んでばかりいました。
「つながりをつくる」ことにエネルギーをかけたのです。
これには理由がありました。
高校の頃、「1人では何もできない」ということに気づく出来事があったのです。
逆に言えば、みんなで力を合わせればなんでもできる、ということです。
高校2年生のとき、ぼくは突然生徒会長に選ばれました。
友だちが勝手に推薦をし、そのまま選挙で当選してしまったのです。
ですので、生徒会の活動を何も把握していませんでした。
リーダーシップをとることもできず、知識も経験もないので、わからないことを聞き、
自分ではできないことをお願いし、人が足りなければ協力してもらい、活動していく。
そんな日々でした。
結果、何もわからなかったぼくでも、生徒会長としての役割を無事終えることができました。
その時に気づいたのです。
「1人じゃなくていいんだ。自分がすべてをできなくてもいいんだ」
自分が叶えたい夢があるとき、向かいたい道に行くときは、1人で全部やらなくてもいいのです。
1人でできることには限界があります。だからこそ、仲間やつながりが必要なのです。
大学に入ってからもそれを実践し、大学の中で新しい仲間を創る。
他の大学との仲間を創る。他の地域との仲間を創る。
大学生間だけじゃなく、大人たちとのつながりをつくる。
遊びながらもそれを実践していきました。
どんなつながりをつくりたいですか?