人は、他人から強制されたことよりも、自分で考え決断したことのほうが積極的に行動にうつせるものです。
「自分ごと」としてとらえられるしつもんをすることで、やりがいや成果がイメージできるようになります。
また、自分の成長につながるとわかれば、モチベーションもアップします。

1. 困難を乗り越える意識が生まれる質問
困難にぶつかったとき、「自分には関係ない。しょせん他人ごと」、そう思っているようではやる気になれません。
「これは自分ごとなのだ」「乗り切るには何をすればいいか?」など、自分のこととして考え、出した答えが、やる気のエネルギー源になります。
やるべきことの目的を考えれば、「自分ごと」になる
① NG質問「今日の会議の報告書をまとめてもらえる?」
↓
・会議の報告書をまとめてほしいんだけど、なぜこれが必要だと思う?
・どんなまとめ方をしたらいいと思う?
・いつまでに完成させるのがベストだと思う?
やらされ仕事でなく、自ら熱意をもって取り組んでもらうために「何のための報告書・資料か」「どういう使われ方をすると思うか」を考えてもらいましょう。
目的意識や責任感が芽生え、自分なりの工夫も生まれてきます。
仕事の価値を自覚できれば、意欲や意識が高まる
② NG質問「何のために仕事をしているの?」
↓
・あなたの仕事はどのように役立っていると思う?
・私たちの仕事は、誰にどんな喜びを与えていると思う?
自分のやっていることが「誰に、どのような価値を提供しているのか」「どう役立っているのか」を考えてもらいましょう。
その価値を認めることができれば、やる気を引き出せるだけでなく、自信にもつながります。
「自分のためになるからやりたい」という流れをつくる
③ NG質問「今の目標は何?」
↓
・今の目標が達成できたら、何が身につくと思う?
・それが身についたら、どんないいことがあると思う?
単に目標を聞くだけでなく、「目標を達成したら、自分にどんないいことがあるのか」、一歩踏みこんだ質問をしてみましょう。
未来に対してよいイメージができれば、努力の必要性が感じられ、おのずと意欲がわきます。
2. 業務効率を上げる

仕事の優先順位を確認すれば、迷いなく動ける
① NG質問「どうしてこの仕事を先にやらないの?」
↓
・全体的に見て、一番緊急な仕事はどれかな?
・どの仕事から始めるか、プランを聞かせてくれる?
作業を急がせるだけでは、焦りや混乱を引き起こします。あわただしい状況ならなおのこと、仕事の優先順位を決めさせ、段取りをイメージしてもらうことが大切です。
順番が決まれば気持ちも落ち着き、集中して作業に取り組めます。
自分の中で手順をシュミレーションする習慣をつける
② NG質問「どうしてそんなに時間がかかるの?」
↓
・どういう手順で進めればいいと思う?
・どうして、その順番がいいのかな?
・完成するまで、どれくらいの時間が必要?
時間のロスが目立つ人には、作業の手順をシュミレーションする問いかけが有効。現状の方法を見直す機会になり、つねに段取りを考える習慣づけにつながります。
その結果、無駄のない業務の流れをつくる力がつきます。
期日の理由を考えることで、仕事の視野が広がる
③ NG質問「本当に期限内にできる?」
↓
・この仕事は、なんでそこが期限なんだと思う?
・期限が守れないと、誰がどんな風に困ると思う?
単に「納期に間に合う?」では、作業を急ぐだけで終わってしまいます。「なぜその日に期限が設定されているのか」を問うことで、仕事の背景や重要性、目指すところなど、より本質を理解することにつながります。
3. 報告とフォロー

報告の意義を考えてもらい、自発的な行動につなげる
① NG質問「なんで報告してこないの?」
↓
・なぜ報告が必要だと思う?
・どんなタイミングで報告するのが、ベストだと思う?
的確でタイムリーな報告は、円滑な業務に欠かせません。その重要性に気づいていない人には、報告しないことを問いただすのではなく、報告の意義をストレートに問いかけます。
考えさせることで、相手の意識を引き上げましょう。
伝達不足のリスクを認識させ、まめな報告を促す
② NG質問「もっとまめに報告できないかな?」
↓
・報告しないとどんな不都合が起こると思う?
・伝えておいたほうがいいかも、と思うことは何?
「何を、どこまで伝えるか」という伝達内容の取捨選択は難しい面があります。「これは言わなくていいだろう」と判断した事柄が、実は重要だったら大変です。
伝達不足のリスクを考えさせ、報告の習慣化を促しましょう。
安心感を与えつつ現状を確認。進行をサポートする
③ NG質問「あの案件、一体どうなってるの?」
↓
・前回の報告の後、どこまで進んでいる?
・どんな助けがあったら期限内にできそう?
・問題になっていることはある?
任せることと放置は違います。信用して任せていることを感じさせつつ、現状報告で進行状況を確認しましょう。プラスα質問のように、必要なサポートを惜しまない姿勢を見せ、安心して報告できるムードをつくることも大切です。