部下が自ら考えて仕事を進めているものを実感できるようになったら、上司として次のステップに入ります。

1. 距離を置いて見守る姿勢を
これからは、「しつもんしすぎない」を実行するときです。
今までは、しつもんをメインに部下とかかわってきましたが、これからはそれ以外のところでもかかわることを意識してください。
たとえば、上司のあなたがしつもんしなくても、部下から話をしてくれる機会が増えてくると思います。そんなときには、ただ話を聞くだけというのもいいでしょう。
部下が思っていることを伝えてくれたら、それに対してアドバイスをしたり、あるいは、見守るのもいいと思います。
これからは「部下を気にかける」という姿勢がベストかもしれません。
これは、ある程度の距離を保ちつつも、放っておくことはしないというかかわり方です。
それまでのかかわり合いとは少し違ってきますが、また新たな信頼関係が築けると思います。
この状態になったら、
「どんな感じで進んでる?」
「困っていることはない?」
などの気にかけるしつもんをしていくのがいいでしょう。
これで、部下も最大限の力を発揮してくれると思います。
たとえば、大きなプロジェクトを任せることになった場合、部下の成長を感じていても、ふと不安がよぎることがあるかもしれません。つい、「その方法で大丈夫なのか?」「もっとこうしたほうがいいんじゃないか?」などと口出ししたくなることもあるかもしれません。
しかし、そこで口出しするのはタブーです。任せるのなら、覚悟を決めましょう。
前にもお伝えしましたが、人は「信じてもらっている」と感じたとき、本当の力を発揮できます。ここは、部下の力を信じて、あくまでも「気にかける」姿勢を貫きましょう。
2. 「自分の成長」に気づかせよう

部下に成長し続けてもらうには、部下自身に「自分の成長」に気づいてもらうことも必要です。人は、自分の成長を感じることができたとき、成長速度が増します。
ぜひ、上司としてそのサポートができるといいでしょう。
ここで使えるのが、
「1年前と比べると、どんな成長があった?」
というしつもんです。
昔の自分と今の自分の違いを見つけられると、そこに自分自身の成長を感じることができ、次につながる「意欲」や「やる気」が出てきます。
この振り返りは、部下の成長を止めないためにも大事です。
ただ、このしつもんは、部下自身ではなかなかできないものなので、上司であるあなたが部下の成長を見ながら行うと効果が高いと思います。
たとえば、同じプロジェクトを毎年進める場合には、始動する前に、
「去年と比べると、どんな成長があった?」
「あのときと比べて、どんなところが成長したかな?」
と、振り返るといいかもしれません。
すると、去年とはまた違う成長を得ようと、部下が奮闘してくれると思います。
このように、成長したからといってしつもんをやめるのではなく、成長に見合ったしつもんをしていくことが大切です。
1年前と比べると、どんな成長があった?
みやび says
人とたくさん繋がれました