元々はバスケットボール日本代表選手。そこから指導者にはならず、『0(ゼロ)から始める起業家の最初の1千万をつくる専門家』に。
集客せずに自然に売れていく秘訣、人の素質、能力、強みやセンスを発掘し、その人らしさを輝かせる育成について伺いました。
これから起業を考えている方、今起業されている方に役立つヒントがたくさんの鈴木克彦さんインタビューです。
鈴木 克彦
生年月日による統計心理学 開発者
隠れた才能を見つけ出し最大の結果へ導く起業家育成の専門家
http://h-resource.net/hp/
1. 集客せずに、お客さんが来るという状態になるには?
マツダミヒロ(以下、ミヒロ):のっぽさんの今の仕事はコンサルタントになるんですか?
鈴木 克彦さん(以下、のっぽさん):人に話して分かりやすい肩書きとして、『0(ゼロ)から始める起業家の最初の1千万をつくる専門家』だと話しています。
ミヒロ:長い肩書きですね(笑)
ただ起業したいと言うだけじゃなくて、売上を確実に上げたいという人が来る、そのお手伝いをするということでか?
のっぽさん:そうです。多分、いちばん失敗しないやり方をやってるんじゃないかと思います。
ミヒロ:失敗しないというのは、結構 惹かれる人が多そうな気がしますね。
のっぽさん:そうですか?
ミヒロ:多分、みんな失敗したくないと思うので。
のっぽさん:でも、みんなが好きなのは、いちばん簡単に売れることじゃないですか?
ミヒロ:そうなんですかね?
のっぽさん:簡単に売れるっていうセミナーも、よく売れているじゃないですか?
ミヒロ:ぼくは・・・嘘くさく感じます、それ。
のっぽさん:ぼくは大体逆なんですよね。世の中が売れている逆をやっているんですよね。だから売れないんですよ。
ミヒロ:え?どういうことですか? 世の中の逆?
のっぽさん:「簡単にあなたも売れるようになる」という集客のセミナーが、世の中これだけ賑わっているのに、ぼくは「集客しなくても良い仕事をつくった方が本当はいいんじゃないの?」って逆に言っちゃうから、あまり売れないんですよね。
ミヒロ:なるほど・・・集客しなくてもいい?
のっぽさん:よく聞くことは「集客が上手になって、あなたはもっと売れるようになりたいのか?、本当は一千万くらい稼げるようになるのに、集客したくないのか? どっちなの?」とわざわざ聞くと、みんな「集客したくない」と言うのですが
ミヒロ:それは、のっぽさんのアンケートにぼくも答えました。「集客したくない」って(笑)
のっぽさん:わざわざ聞くとみんな「集客したくない」って答えるんですけど、世の中の人たちは「集客しないとうまくいかない」と思っているじゃないですか?
ミヒロ:確かにそうですね。集客しないと・・・と言うか、プロセスとして集客が必ずあるということです。
では、集客いらずでも、一千万を売り上げるような指導やアドバイスをしているということですよね?
のっぽさん:そう。そっちの方が簡単なんですよね、実は。
ミヒロ:え?簡単なんですか? 何で簡単なんですか?
のっぽさん:集客って会ったことのない人に、ブログでアクセスを集めて買って欲しいとか、みんな思うじゃないですか?
それより、目の前の人の問題を解決する方が簡単じゃないですか?
ミヒロ:目の前にいますからね。確かにそれは簡単です。
のっぽさん:その人に「困っていることって今ないの?」と聞いて、できることをやってあげたらすぐに仕事になるのに、何故わざわざ集客するのかな?と思うんですよ。
ミヒロ:なるほど、なるほど。
という事を教えているということは、のっぽさんも別に集客しなくても、売れてるということなんですよね?
のっぽさん:売れてる?と言うよりも・・・
ミヒロ:売れてると言うより、お客さんが来るという状態ですよね?
のっぽさん:いろんな人たちの紹介で来ますね。
ミヒロ:そうですよね。
のっぽさん:問題は、「困ってからしか来ない」ってことです。何故かと言うと、困っている人たちを助けているから、いつも。
ミヒロ:なるほどね。困ったら来るんですね?
のっぽさん:だから目の前に来ると「ぼくに力になってほしい」という動機がすごく強くなるんですね。「ぼくの力を借りたい」という気持ちがすごく強くて、別に売る必要はあまりない。
ミヒロ:駆け込み寺みたいですね。
のっぽさん:そうなってますね。
たまにあるのは、いろんなところでお金を使い切っちゃって、それから来る。だから「お金がない」という人もたまに来ますね。
ミヒロ:あぁ、なるほど。
2. 周りに人が集まるようになり、自然と売れだしていく秘訣は?
ミヒロ:のっぽさんが今の仕事をしたのは、何年前くらいですか?
のっぽさん:起業家を専門にやりだしたのは、2011年からですね。
ミヒロ:2011年と言えば・・・
のっぽさん:震災の年ですね。
ミヒロ:ぼくも山形で大地震を受けたわけですけど。
その震災も関係あるということですよね?
のっぽさん:関係ありますね。
ミヒロ:その時はどこで被災というか・・・
のっぽさん:震災の時は東京にいました。
ミヒロ:東京も大変でしたよね?
のっぽさん:大変でしたよ。ぼくが住んでいた池袋の駅はいつも真っ暗で、電気が落とされちゃってね。当時ぼくがやっていた仕事は何かというと、いろんな企業の組織作りとか、人材育成という仕事をメインでやっていました。
震災で会社の会議室が使えなくなり、いつ会社で緊急のミーティングがあるか分からないんですよ。それで、ぼくの仕事はどんどん延期になっていくわけです。
復活するメドが立たないという状況で、東京だけで仕事をしているのはリスクだと思って、名古屋、大阪、京都、福岡といろんな所を転々としていたんです。それで、いちばん東京の人に抵抗がないのは福岡かなと思って、福岡に引っ越したんです。
ミヒロ:いきなり? 仕事もないのに?
のっぽさん:そうそう(笑) よくよく考えたら、東京で定期的にやっていた仕事もそんなに多くなくて、何処でも良かったんですね。
それで福岡に知り合いゼロで行ったわけですけど・・・
そうしたら昔々、ミヒロさんの紹介でぼくのセミナーに参加した方が、Facebookでスタバにチェックインしたんですよ。それを見つけて、唯一の知り合いの人だから行ったんですよ(笑)
「何をしてるの?」と聞かれて、「こういう理由で福岡に来たんだけど、これから何しようかと思っているんだよね」という話をしたら、「実は福岡って、女性の起業率がいちばん高いところで、みんないろいろやりたいんだけど、うまくいかなくて困っている人がたくさんいるんですよ」という話になり、「ぼくは今までこういう仕事をしていたんですけど、ぼくのこういう話は役に立つの?」と聞いたら、「みんなそういうことをい教えてほしいんですよ」ということになって。
ミヒロ:それまでは、法人に教えていたんですか?
のっぽさん:どちらかと言うと法人で、マーケティングなどはウェブサイトを作る人たちに教えていたんですよ。
「そのままそれを、起業家さんに教えたら役に立ちますか?」と聞いたら、「みんなこれが欲しい」と言うから、「じゃあ、起業家さん向けにバージョンアップして いいものをやりますか?」という話になって。
「もし可能であったら、あなたの友達を紹介してください。みんなの役に立てるようにどんどん話を聞いて、アレンジ、カスタマイズしていきたい」と言い、話を聞きにいったんですね。
そうしたら、毎日「この人に会ってください」とみんなに紹介されて。
ミヒロ:紹介された人は、お客様候補みたいな人たちなんですか?
のっぽさん:最初は、自分の商品をバージョンアップするために話を聞かせてもらいたかったんです。インタビューとか、リサーチのためなんですけど、相手からしてみたら切実なお願いで、「こういうことを知りたいんです」と言うんですね。
「そのためには、その前にこういうことをちゃんとできないとダメだよ」、「そうなんですか!」ということがどんどん分かっていって。
「ぼくは、こういうことがやりたいんですが、もう1回みんなの意見を聞かせて」と再度会いに行き、話を聞いたんです。
「もっと欲しいものがあったら言って」と。
そうしたら「これ、もう今すぐ行きたいです」となって、それで起業塾が始まったんです。
ミヒロ:なるほど、なるほど。
必要性にかられてというか、目の前の人が欲しいと言ったから提供したということですね?
のっぽさん:売ってる感覚ってまったくなくて、みんなの役に立つことを一生懸命考えていたら、みんなが来てくれたことが・・・
ミヒロ:自然ですね!
のっぽさん:自然です。
ミヒロ:それで福岡でやり始めたことの延長が今ということですね。
のっぽさん:そうですね。
ミヒロ:そこからも口コミで広まっていったんですか?
のっぽさん:広まっていったプロセスがまた面白くて、結果が出る前から口コミが出始めたんですよね。
ミヒロ:何でですか?
のっぽさん:今思うとなんですけど、「あの人最近言うことが変わった」とか「あの人最近変わった」と言われ、「なんで?」と興味を持って聞きますよね?
そんな風にぼくを紹介してくれたんですね。
起業塾に関しては、思ったほど集客が苦戦したという感覚がなくて、ずっと口コミで広まっていったと言うのがいちばん多いです。
ミヒロ:切実に困っている女性起業家の方、個人事業主の方々の売上を1千万くらいにすることで、みんな成長していくという感じですか?
のっぽさん:そうですね。
最初の1千万くらいが、ぼくがみんなに教えやすいところです。
いちばん大事なことは『プロとしての考え方』なんですね。それがみんな、なかなかなくて、アマチュアの延長みたいなところでいくんですよね。
アマチュアの延長というか・・・セミナーで勉強しますよね?
そうするとセミナーの参加者じゃないですか。その参加者の考え方の延長で仕事をやろうとするわけですよ。
ミヒロ:プロとアマチュアの違いは何ですか?
のっぽさん:いちばんの違いは、専門性だと思うんです。その専門性も、ただよく知っているだけでは売れなくて、相手の問題を解決しようとする=相手の欲しいものをきちんと提供する専門性が必要で、そこを育てることが大変です。
ミヒロ:なるほど。
のっぽさん:みんな勉強すると、自分が教えてあげたい。
ミヒロ:相手が何に困っているのかを聞かずに、教えてあげたいということですか?
のっぽさん:そうです。
「わたしが知っていることを聞いたら、きっとあなたも良くなるのに」くらいの感覚で喋っているわけですよね。
ミヒロ:よく聞きます、そのフレーズ。
のっぽさん:そうすると売れないわけですよ。そこをもう少し深めて、相手が欲しいものを欲しい言葉で提供してあげるようになると、見てる視点も違うし、「相手のため」が出てくるから、お客さんは売り込まれている感じがないんですよね。
ミヒロ:確かに。
のっぽさん:そこまでのメンタリティにもっていくまでが少し大変で、3ヶ月〜半年くらい時間がかかるんですけど、そこを半年くらいかけて理解していくと、エネルギーが変わっていくんですよね、その人の。
そうすると、どんどん周りに人が集まって来るようになって、自然と売れだしていく人たちが増える、ということがぼくの周りでは圧倒的に多いパターンです。
ミヒロ:と言うことは、最初に売れだすまでは、マーケティングとかは必要ないかもしれませんね?
のっぽさん:どちらかと言うと、人として相手の役に立ちたいという、当たり前のことが定着する・・・頭で分かっていても肚に落ちていない、心に違和感があるとか、そのレベルではなくて、心底目の前の人の役に立ちたいというエネルギーに変わってくると、急に売れだすんですよね。
ミヒロ:なるほど。
所謂、周りでありがちなブログをどうするとか、ソーシャル・ネットワークをどうするとか、メールをどうするとかっていう前に、今みたいなことをすることで、より売れる人になっていくということですね?
のっぽさん:そうですね。ぼく自身がブログとか、メルマガとか、やった方がいいことは分かっているんですが、やっていなくて。
どちらかというと、ゼロから始める起業家さんだと、「ブログやった方がいいよ」って言うのですが、それは度胸をつけるために書かせているような感じです。
どういうことかと言いますと、「わたし、こういう考え方で仕事しています」ということをブログで書いてもらって、最初は読者がいないから読んでいる人はいないんですけど、発信していくことによって、自分で段々とそういう意識になってもらうために書いてもらっているということが多いです。
ミヒロ:自分のためということですよね?
のっぽさん:そう。自分の肚を据えていくために。
▼インタビューは後半はこちら(明日更新)
『才能や性格を活かし、独り勝ちをするビジネスを一緒に作る』鈴木 克彦さんインタビュー(2)
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