あなたは、夜、家族に「今日どんなことがあったの?」と聞くことがありますか?
そうすると、
「別に。会社行って、帰りにご飯食べて帰ってきただけだよ」とか
「学校? いつもと同じ」といった返事が返ってくることはないでしょうか。
1. 気持ちを聞いて共有する
特に男性は、行動や出来事だけに着目して回答することが多いのです。
これは、単なる報告であり、出来事を共有するという状態ですね。
実は「どんなことがあったの?」と、出来事を聞くよりも、もっとよい質問があります。
それは、気持ちを共有する、こんな質問です。
「どんなことを感じたの?」
「どんな気持ちだったの?」
出来事からは、その人のことがあまり見えません。
でも、気持ちを聞くと、その人のことがよくわかり、距離が近くなります。
聞かれるほうも、そのときの気持ちを聞かれて話せるスッキリしたり、共感してもらったことで満足を感じることでしょう。
気持ちについては、さらに掘り下げて質問できるし、会話がどんどん深まります。
たとえば、家族や友達に質問するとき、気持ちの共有にフォーカスすることが大事です。
「どんなことにチャレンジしたの?」
と出来事の大筋を聞いたら、
次に、「なぜ、それをやろうと思ったの?」
「チャレンジしたときはどんな気持ちだった?」
と気持ちを聞いてあげましょう。
それによって、その人の行動の元になるもの、モチベーションを知ることができます。
この人は何に喜び、何に不安を感じ、どんなことに満足を感じるのか。
その人らしさ、人間像が見えてきます。
実は、仕事の場面でも「気持ちを聞いて共有する」ことはとても有効です。
気持ちを聞いたことでスタッフの働き方が激変しました。
2. 共有できればうまくいく
それまでは、その日のタイムスケジュールや役割分担を共有するミーティングをしていたのですが、トラブルが続出。
想定外のことが起こったときに、対応ができないのです。
そこで、開始前のミーティングでは「いまはどんな気持ち?」と聞くように変えました。
すると「緊張しています」「焦っています」「ゆとりがあります」というように、お互いの状態が見えてきます。
自分のことだけでなく、相手のことがよく見えるようになるのです。
すると、チーム全体の動きがよくなって、お互いをカバーしたり、問題を早急に解決できるようになりました。
人間関係がうまくいっていないときは、
「(相手が)何を考えているか、わからない!」という状態です。
わからない=気持ちを知りたい、という意味がそこに隠れています。
職場の上司と部下、チームの仲間、あるいは家族。
「これをして」
「あれやっておいてくれた?」
「報告して」
というのは、出来事の共有だけ。
実際に、その行動を通して、どんな気持ちになりたいのか?
それを共有できないと、心の距離が広がってしまいます。
逆に言えば、お互いの気持ちを口にして、共有できればうまくいくのです。
相手のことがわかり、力を合わせようという状態が生まれます。
人は、気持ちを聞いてもらい、共感されると、自分自身を認めてもらった感じがします。
まず、試してほしいのが、一日の終わりに気持ちを共有することです。
「今日はどんな気持ちだった?」
一緒にいる時間が長くても、改めて聞いてみることで、「へえ、そんなふうに感じていたんだ」 「知らない一面が見えたなあ」ということが多いものです。
シンプルな言葉ですが、相手のことがよくわかる質問です。
そして、人間関係がよくなっていきます。
どんなことを感じたの?
どんな気持ちだったの?
上記の魔法の質問に答えてみる