あなたが部下とコミュニケーションをとる場合、
その内容や質を変えたいと思ったらとるべき方法は2つしかありません。
コミュニケーションの主体であるあなた自身が変わるか、
それとも部下が変わるか。
先に相手を変えるのは至難の業です。
あなたがコミュニケーションの取り方を変えることで、
部下との関係は確実に変わります。
コミュニケーション取り方を変えるということは
質問の仕方を変えることです。
質問を使う前に、質問者に身に着けてほしい6つのマインドをお伝えします。
あなたが部下と会話するとき、
天井の端にカメラが設置されていて、
会話の一部始終が全世界にテレビで生中継されている、
と想像してみてください。
自分の発した言葉が視聴者から支持されているか
意識しながら会話に望むと、
正しいスタンス、マインドを保ちやすくなり、
コミュニケーションはうまくいきます。
1. 聞き上手になる

部下は上司に対して、
いつも「自分のことをちゃんとわかってほしい」と願っています。
部下の話を聞くつもりで話しかけたのに、
気が付いたら自分がほとんどしゃべっていた
という経験はありませんか?
相手が話し始めたら、まずは聞き役に徹しましょう。
ポイントは、話を途中でさえぎったり、否定したりしないことです。
相手の話をちゃんと聞く習慣を身に着けるために、
職場で「1分間の傾聴ワーク」を試してみてください。
内容は読んで字のごとく、2人1組になって、
相手の話を1分間ひたすら聞くだけ。
単純なのですが、実践してみると、
話し手になった人は
「こんなにちゃんと話を聞いてもらったのは初めて」
と満足感を得るはずです。
聞き手の方も、
思わず自分の意見を言いたくなる衝動を抑える訓練になります。
どのくらい話を聞けていますか?
2. まずは相手の話を受け止め否定しない

質問をして、相手から答えが返ってきた時、
最初から否定のジャッジをしてはいけません。
どんな答えが返ってきても、
まずは「へぇー」「ほう」「そうなんだ」などと相づちを入れて、
相手の言葉を受け止めましょう。
相手の言葉を反復するのも効果的です。
「受け止める」というのは否定も肯定もせずに、
「この人はこういうふうに考えているんだ」と、
事実としてとらえることです。
話を受け止めてあげると、
「私はあなたの話をちゃんと聞いていますよ」
という意思表示になります。
もし、返ってきた答えが途方もない内容だったり、
「深く考えていないな」と思ったりしても、
否定したい気持ちをぐっと抑えて、まずは受け止めましょう。
話を受け止めていますか?
3. 「できないを克服」ではなく「できるを伸ばす」

上司は部下の「マイナス面」にばかり目が行きがちです。
なぜなら、
失敗を追及したり、欠点を指摘したりする方が、
長所を伸ばしたり、未来に向けた育成方法を考えたりするよりも簡単で、
部下を指導した気分にも浸れるからです。
もちろん、それでは部下は育ちません。
ドラッカーは
「何事かを成し遂げられるのは、強みによってである」
「人の強みよりも弱みに目の行く者をマネジメントの地位に就けてはならない」
と述べています。
短所を克服させようとするより、
長所を伸ばす方が、モチベーションは飛躍的に上がり、
組織の成果も確実にアップします。
ドラッカーの指摘通り、
上司が着目すべきは部下の長所です。
長所を見つけるために部下に対して
「今、何がうまくいっている?」と声をかけてみてください。
答えが返ってきたら
「よくやっているね」「いいね」「すごいね」と応じましょう。
ほめることが苦手な人は、
この質問を意識してたくさん使ってください。
いま、うまくいっていることは何ですか?
4. どんなときも応援する

もし、部下が問題・課題に突き当たっているようだったら
「どのようにしたらうまくいくと思う?」と質問し、
部下が自分自身で解決策を考える手助けをしてあげましょう。
と同時に
「私にできることがあったら何でも言って」という
応援のスタンスが、上司には大切です。
「見守られている」という安心感があれば、
部下は難局にも、当たらいいことにも、自信をもって挑戦できます。
どんな応援があると安心しますか?
5. こまめにねぎらう

上司からのちょっとしたねぎらいの言葉があれば、
部下は少しぐらい仕事が大変でもモチベーションが下がりません。
「よく頑張っているね」
「〇〇してくれて助かるよ」
「成長しているね」
「うれしいよ」と部下に声をかけて、
「あなたのことをきにかけていますよ」
というメッセージをこまめに伝えてください。
どんなねぎらいの言葉をかけますか?
6. 自分自身を満たすことを忘れずに

相手を認めよう、いいところを引き出してあげよう
という意識を持っていても、
最初のうちは、
相手にはなかなか伝わらないかもしれません。
実は、相手に働きかける前に、
まず自分自身が満たされているかどうかが、
とても重要なポイントになります。
自分が満たされていると、
職場も顧客も家族も豊かになることができます。
その理由は自分が満たされていると、
安定した心の状態で周囲の人たちと接することができるようになり、
意思疎通がとてもスムーズになるからです。
逆に、エネルギーが枯渇していると、
イライラしたり、焦ったり、けんか腰になりやすく、
不満、嫉妬を感じる「負のセンサー」が過敏になります。
エネルギーが乏しい状態で「質問」すると「尋問」として
受け取られて逆効果になることがあります。
いま、あなた自身どのくらい満たされていますか?