
軽井沢の朝は、青空がやけにクリアに見える。
サングラスをかけたときみたいに、空の青がそのまま透けて入ってくる。
起きてすぐ、コンタクトもしないまま見上げた空が、こんなにも鮮やかなのかと、毎回あたらしく驚く。
そんな軽井沢で、今回はパリから届いたチーズを味わっていた。
場所は、和食のお店「そらいろ」さん。軽井沢に来たら、いちばん最初に足を運ぶ、わが家の隠れ家のような一軒。
出典:ポッドキャスト「ライフトラベラーカフェ」
cafe.233 軽井沢でアースウィービング
▶ エピソード全文・音声はこちら → Listenで聴く
1. アースウィービングという、土地と土地を結ぶ感覚
和食のお店で、パリのチーズを食べる。
言葉にすると不思議な組み合わせだけれど、その場にいると、ふしぎなくらいしっくりくる。
「アースウィービング」という言葉がある。
ひとつの食べものや人を通じて、ひとつの土地と、もうひとつの土地を結ぶこと。
結ぶことで、両方の土地のエネルギーが、ふっと活性化していく。
パリと軽井沢を、チーズというささやかな糸で編みなおすような、そんな時間だった。
あなたが今、心の中で結びなおしたい「土地」と「土地」はどこ?
2. 行くべき場所は、不思議な検索でやってくる
そらいろさんとの出会いは、2年ほど前。
「エネルギーが高くて、でもやさしくてほっとする。静かに食べたい」——そんな気持ちを抱えながらGoogleで検索したら、ぽんと最初に上がってきた一軒だった。
初めて訪れたとき、感動した。
こんなにエネルギーのある料理を、軽井沢の家のすぐ近くでいただける。
大将の、しずかで研ぎ澄まされた純粋なたたずまい。女将のたまちゃんは、まるで木の陰からそっと覗いている妖精さんみたいに、気がきく。
普段はあまり検索しないのに、ある時だけ、行くべき場所がぽんと現れる。そういう出会いは、自分が選んでいるようで、じつは選ばれているのかもしれない。
あなたが「ぽんと現れて、すっと出会えた」場所はどこ?
3. 町に着いたら、まずここで整える

どの町に行っても、まず立ち寄る場所が、ひとつある。
「ここでご飯を食べたら、帰ってきた」と思える、その町のホームのような一軒。
軽井沢では、それがそらいろさん。
軽井沢に着いてすぐ、ここに来る。
大将と女将に会って、その料理をいただいて、深呼吸する。
そうすると、土地と自分が、ちゃんとなじんでいく。
ものすごく整うし、繋がるし、自分自身もふっと需要されていく感覚。
旅をしていると、こういう「整う場所」をどれだけ持っているかが、その町での過ごし方を、ぐっと豊かにしてくれる。
あなたが「ここに来たら整う」と感じる場所は、どこ?
4. 隠れ家の魅力は、世界観ごと味わうこと
そらいろさんは、日本料理のお店だけれど、コースの最後にうなぎを目の前で焼いてくれる。
キラキラと脂がはぜていく音と、香り。
そのうなぎが楽しみで、いつもそわそわしてしまう。
予約はなかなか取れなくなってきていて、隠れ家らしさが増している。
でも、味だけじゃなくて、雰囲気や世界観も含めて味わってほしい一軒。
軽井沢で日本料理を、と思ったら、ここがいちばん。
あなたの「世界観ごと味わいたい」場所は、どこ?
5. アイス談義と、軽井沢のゆるみ

収録の途中で、なぜかみんなのアイス好きが発覚した。
ストラチャテッラ、ソフトクリーム、シェイク——
1日3回でも食べられるくらい、アイスが大好き。
あったかいアイスってあるのかな、なんて話で笑い合う、たわいない時間。
軽井沢にいると、よく眠れる。緩む場所、と多くの人が言うのも、わかる気がする。
木々のあいだを抜ける風と、青い空と、整える場所と、こうしたとりとめのない会話と。
そのぜんぶが、ゆるみの正体なのかもしれない。
あなたが「ここにいると、ゆるむ」と感じる場所はどこ?
まとめ
旅は、ただ移動するだけのものじゃない。
その土地と、自分が今までいた場所を、ささやかに編みなおしていく営み。
パリのチーズを軽井沢で味わうという、それだけのことが、両方の土地をふっと活性化させる。
町に着いたら、まずそこに行く場所を持つこと。
その町の空気と自分をなじませる時間を、ちゃんととってあげること。
そして、目の前のチーズや、誰かの笑顔や、たわいない会話を、丁寧に味わうこと。
旅の豊かさは、たぶん、そういうところに宿っている。