今回は、「コツコツ」は未来を変える、というお話です。
一見無理だと思うことも少しの経験を積み重ねることで、成し遂げることができるのです。
1. 確実に身につけるための早道
そうはいっても、少しずつよりは一瞬で変わったほうがいい、少ない労力で、最大限の成果を得たいと思ってしまうのではないでしょうか。
たしかに、ビジネスでは、これができる可能性があります。
しかし、技術を身につけることにおいては、難しいのです。
コツコツ取り組まないと、しっかりと身につけることはできません。
またこれは、24時間続けてやるよりも、1時間を24日に分けて、いや、10分を144日に分けてやったほうが、確実に力はつきます。
まとめて覚えたり、身につけるものは、忘れるのも早いのです。
結局、少しずつ毎日やることが、身につく一番の早道です。
体で覚えることの場合は、それが顕著なのです。
小学生の頃、私は、泳ぐことができませんでした。
そこで、夏休みに、3日間の「特別練習」を受けることになりました。
でも、3日間では泳げるようにはならなかったのです。
そこで、今度はスイミングスクールで、週2日だけですが通うことにしたのです。
そうすると、1か月もしないうちにどんどん、泳げるようになっていきました。
体で覚えることは、一度にまとめて、よりも、少しずつ積み重ねることが大事なのだ、と身に染みた出来事でした。
体を使うことだけでなく、何か技術を身につけるときも同じです。
企業に行って、2日間の質問力研修を行うことがあります。
皆さん、研修の直後は、「質問って素晴らしい」と感じているのですが、1か月後にはすっかり忘れてしまうのです。
ところが「研修には参加できないのですが、質問を学びたいです」という人がいました。
「毎日、何をやったら、質問力が身につくでしょうか」と聞かれたので、
「毎日、一つの質問に答えてみたらいいですよ」とお答えしました。
その人は、質問のウェブサイトを見て、毎日一つの質問に答えていきました。
3か月後くらいに会う機会がありました。
約100日間毎日続けていたようです。
そのときにはすっかり質問上手になっていました。
毎日少しずつ続けて、積み重ねる、ということのすごさを感じる出来事でした。
2. 最下位から地域ナンバーワンへ
ぼくの本の読者の中に、毎日質問を答えることと3年も続けている方がいます。
質問に答える時間は1日のうち数分かもしれませんが、コツコツと1000回近く答えていたようです。
その方に会う機会があり聞いてみると、自分でも質問力が身についていることを実感するだけではなく、人にどんな質問をしたらよいかがわかるようになっていったということでした。
彼と話すといい質問を投げかけてくれるので、気分がスッキリしてやる気が出ると評判になり、職場でも質問を活用するようになったそうです。
その結果、売り上げ最下位の店舗が「地域売り上げナンバーワン」に変わってしまったのです。
いまでは、成績が振るわない店舗へと派遣され、売れる現場づくりに力を発揮しています。
3. コツは「毎日できる範囲で」
このようにコツコツと続けることで変化が必ず生まれるのです。
長い時間を一気にやるよりも、ほんのわずかの時間を続けてみる。
私自身も続けることは苦手なのですが、続けるコツは毎日できる範囲でしかしないということです。
30分を毎日できるかどうかを自分に問いかけ、無理であれば10分だったらできるのか? 5分だったらできるのか?
そう問いかけて10年以上も続けたのが、魔法の質問の毎日の配信でした。
これには1日5分ほどしかかけていません。
しっかり時間をとってやろうという考えよりも、小さくても続けられる時間だけコツコツと続けてみることをやってみましょう。
気がついたときには、あなたの人生がきっと変わっているでしょう。
何にコツコツ取り組みますか?