
山形に来ました。
久しぶりの山形は——おにぎり山たちが、まず癒してくれる。
ぶどうが、びっくりするほどおいしい。ご飯も、毎食しみる。
そして名月荘での講座が終わったあと。
「…あれ、私やったっけ?」って、画が消えるみたいに残像が薄くなる感覚がありました。
疲れているのに、どこか嬉しい。
たぶんそれは、“うまくやったか”より、“ちゃんと渡せたか”のほうが主役だったから。
出典:ポッドキャスト「ライフトラベラーカフェ」
cafe.211 かろやかに、つくる
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1. 五感は、いちばん早い「帰還装置」
山形に来てまず、目に入ってきたのが「おにぎり山」。あれを見ると、理屈より先に緊張がほどける。
ぶどうの甘さも、ご飯の香りも、何かを説明してくれるわけじゃないのに、「あ、大丈夫」って心を先に落ち着かせてくれる。
私たちは、頭で理解してから整うんじゃなくて、感じてから戻ってくることがある。
癒しって、難しい言葉より、湯気みたいなもの。目に入る形、口に入る味、肌に触れる温度。そういう“単純なもの”が、いちばん確実に私たちを連れ帰ってくれる。
・最近の私を、いちばん早く“私に戻す”五感って何だろう?
・今日の私が「ほっとする形」は、どこにある?
2. 「終わった後に画が消える」ほど、いまに居た
講座中は、その時その時、相当一生懸命やっている。
集中して、よくしゃべって、みんなでエネルギーを注ぐ。
なのに終わったあと、「良かったのか、良くなかったのかが分からない」という感覚になる。
疲れは残っているのに、画が消えている。
この感じが、私にとってはすごく楽しい。
なぜならそれは、うまくいったかどうかを“評価する自分”が前に出ていなくて、ただ目の前の人に集中できたサインだから。
その場で作って、その場で渡して、その場で練習して。
「こうすれば正解」じゃなく、「いまこの人に、これが要る」を手渡ししていく。
終わった後に残るのは、反省会じゃなくて、静かな余白。
この余白が、たぶん“ちゃんと渡せた”の証拠なんだと思う。
“終わった後に画が消える”ほど夢中になれることは何?
「正解かどうか」より先に、信じたい感覚は?
3. 場所は「背景」じゃなく、チームメイトになる

名月荘には、名月荘バイブスがある。そこに行くだけで、柔らかい“陰”のエネルギーに包まれて、勝手に落ち着いていく。
そして今回は、場所がただの会場じゃなくて、「一緒にやってくれている」感覚が強かった。
人間が頑張って作る、というより、名月荘も一眼となって場を整え、癒し、導き、助け、喜ばせてくれていた。
そう感じられたのは、たぶん私たちと名月荘の絆が育っているから。
絆が育つと、場所は背景ではなくなる。チームメイトになってくれる。
人生も同じで、ひとりで全部やろうとすると苦しくなる。
でも“場”と仲良くすると、力が抜けて、深さが増える。人間だけで完結させない生き方って、案外すごく現実的。
「味方になってくれる場所」は、どこだろう?
4. はじまりに“温泉”を置く:整う順番を間違えない
今回、やって良かったなと思ったことがある。
始まってすぐ、「みなさん、お部屋に戻って、ゆっくりして、温泉入りましょう」ってやったこと。
そんな講座、たぶんない。
でも私は、あれがものすごく大切だと思った。
初めての人、初めての場には緊張がある。そこに来るまでの日常の忙しさも、みんな少し引きずっている。だからまず、部屋に荷物を置いて「ここで3日間過ごす自分の場所」とつながる。挨拶をする。温泉に入って、清めて、ゆるむ。
これがあるのとないのとでは、つながり方が全然違う。
“学ぶ前に整える”。
“頑張る前にゆるむ”。
順番が変わるだけで、人はこんなにも軽やかに可愛らしく戻ってくる。
あの時間そのものが、もう講座の一部だった。
何かを始めるとき、いきなり頑張り側に入ってない?
「整ってから始める」ために、最初に何を置く?
5. 軽やかに運営する:本当に大切なものだけで、成し得る

今回の開催では、運営側のコンセプトとして「軽やかに運営しよう」を置いた。
規模があると、やることは増える。スタッフももっと必要になる。そう思い込んでいた部分があったと思う。
でも、人数が3分の1くらいでも、ゼロから作る感覚でやってみたら、すごく良かった。
「今までやってきたことを、どう続けるか」じゃなくて、
「軽やかな状態で成し得るには、どう設計するか」。
ここに意識を置くと、ものの見え方が変わる。
これがないと無理、って思ってたものは、意外と“なくても進む”。
逆に、なくしたらダメなのは、数じゃなくて、温度とか、余白とか、食とか、眠りとか、場の安心とか。
本当に大切なものは、派手じゃない。だけど、すべてを支える。
私が握りしめている「なくしたら不安なもの」は、本当に必要?
これからの私が守りたい“核”は何?
まとめ
山形の旅は、派手じゃないのに、深く効く旅でした。
おにぎり山でほどけて、ぶどうとご飯で満ちて、温泉でゆるんで、場と一緒に仕事をして、終わったら画が消える。
ここで受け取ったのは、きっとこれ。
「人生は、軽やかに整えた人から、ちゃんと届く。」
評価より、つながり。
段取りより、温度。
過剰より、核。
あなたの今日に、ひとつだけ持ち帰るなら
どのエッセンスを、ポケットに入れて帰りますか?

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