*一般の方に募集した夫婦のお悩み「ケース9」
言葉の使い方がお互い違うため、些細なことで、誤解やイラつきが生まれてしまいます。
夫はことはを文字通りとらえるところがあって、たとえば行き先でケンカをした時に「もういいよ、ひとりで行けば」というと、「じゃあ、行って来る」と車で行って置いてきぼりにあれたこともあります。
あるいは「太ったね」と平気で口にするので不快なのですが、夫は「事実を言っただけ」と気にしません。
反対に私がなにげなく「どっちでもいい」と口にすると、「それではわからない」とイラつくし、夫が選んだことに満足しないと「どっちでもいいと言ったのにウソをついた」と怒ることもあります。
つならないことから口ゲンカになることもあって、なんとかしたいです。

1. 言葉の定義をすり合わせよう
Mihiro&Wakana’s TALK
言葉の定義って一人ひとり違うから、こういうことってよくあるよね。
これは実際にあった話なんだけど、東北の会社で、関西出身の人がマネージャーに採用されたらしいのね。東北の人は関西弁に慣れていないから、そのマネージャーに関西弁でまくしたてられたりすると、怒られているという風に受け取ってしまって、泣いてしまう女性社員がいたの。
例えば関西の人って「アホ」って言うじゃない?関西の人にとっては、きっと親しみを込めた言葉なんだけど、東北の人には批判の言葉に受け取られてしまうのよね。
ぼくも東北出身だからわかるけど、関西人の考える「アホ」の意味を知らなかったら、ショックを受けるよなあ。
そうなの。東北の人は、そんなことあまり言わないからね。
こんな風に、育った環境によって、これまで関わってきた人によって、言葉の定義が変わってくるから、夫婦間でも言葉のすり合わせは必要だと思うの。
だから、「その言葉を聞くと、私はこんな気持ちになるんだけど、あなたはどういう意図でその言葉を使っているの?」というように、2人が穏やかな時に話し合ってみるのはいいと思う。
ぼくたちも付き合いはじめのころ、お互いの言葉の定義が違って、びっくりしたことあるよね。
そう。やっぱり私たちは感じ方も違うし、生きているスピードが違うから、例えば「ゆっくり」という言葉ひとつとっても、お互いの認識が違うんだよね。
私にとって「2人でゆっくりする」というのは、数日間ゆっくりするという意味なんだけど・・・。
ぼくにとっては、10分ぐらい休んだら「ゆっくり」なんだよね。
だから、「ゆっくりしようよ」と言っても10分ぐらい休んだらまた動き出しちゃうから、「ちょっと!ゆっくりしようって言ったじゃない!」ってことになる(笑)
些細なことでも、こうやってすれ違いが起こるものだから、ちょっとでも違和感を感じたら、言葉の定義について話し合うことが大事だね。
あとはね、些細なことで口喧嘩になったり、何気ない言葉で雰囲気がギスギスするときは、そうなる少し前から心のギスギスが始まっているんだよ。
だから、なるべく日ごろからどれだけ穏やかな2人の関わり合いをするか、ということが鍵になる。
私たちも日ごろから穏やかで良好な関わり合いを大切にしていても、状況によってはギスギス感が生まれることもあるわけだけど、そういうときにするといいのは、相手がしてくれていることに感謝の言葉を伝えること。
確かに、それは大事だね。でも例えば、どんな風に?
「運転してくれてありがとね」とか、なにか取ってくれたときに「ありがとう」とか。心がむすっとしている時こそ、あえて言うようにすると自分の心も解けるし、相手も緩むから、言い合いになったりする前に回避できる。
2. ベスト・パートナー・セラピー

「互いの言葉が違っているのは当然。だからこそ言葉の定義をすり合わせよう」
育った環境も、バックグラウンドも違うのだから、夫婦であっても言葉の意味が違うのは当たり前のこと。
それだけに夫婦ですり合わせる必要があります。
たとえば女友達同士では「太った」「老けて見える」といった言葉は使いませんが、男性だと遠慮のいらない相手だからとポロリと言っている可能性もあります。
だとしたら、それは相手にきちんと「言われたら傷つく言葉」として伝えたほうがいいでしょう。
言葉使いは個人によってかなり違うもの。
言葉を文字通り受け取ってニュアンスを汲みとらない人もいるし、反対になんでも曖昧に話す人もいます。
関西で育てば当たり前の言い回しであっても、関東で育った人には違和感を感じることもあるでしょう。
だからこそ言葉の意味を、すり合わせることから始めてみましょう。
・2人にとって、その言葉の意味はなんですか?
・2人の関係性を普段からよくするためにできることは何ですか?

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