*一般の方に募集した夫婦のお悩み「ケース7」
夫が短気ですぐに怒ります。
普段は優しいんですが、いったん地雷を踏んだら大噴火。
なかなか収まらないし、本気で怒るので、私としては辛いです。
もっと家族みんなで穏やかに暮らしたいのに・・・。

1. 相手の怒りポイントを知ろう
Mihiro&Wakana’s TALK
この方の旦那さんは、なぜそんなに怒るんだろう。
きっと怒りのポイントがあるだろうから、まずはそこを知ることだよね。
そうだね。旦那さんを観察していくとそのポイントがわかると思う。怒っている時の本人はやみくもに怒り狂っている感じだろうから、むしろ奥さんのほうが客観的に観察できるんじゃないかな。
例えば「時間に関することで、よく怒る」とか「お金に関することで、よく怒る」とか。
怒りの原因がわからないと、どうすればいいかの解決方法が見えない。
見えない状態だと今までのように怒りに巻き込まれ、心も萎縮して苦しいからね。
この機会にパートナーの地雷ポイントを観察してみるのはいいと思う。
あとは、よく怒るシチュエーションも観察してみるといいかもしれないね。
忙しい時に話しかけると怒るとか、寝る前に大事な話をすると怒るとか、朝は眠くて不機嫌なことが多いとか。
パートナーが怒りがちな、テーマ、時間帯、環境を分析してみる。
それができたら、その問題を自分ひとりで解決できるものなのか、できないものなのか分けてみることね。
例えば、「何かに集中している時に話をすると怒る」に関しては、自分が気をつければ済むことだと発見できる。
でも、もし自分ひとりで解決できないことだったら、どうすればいいだろう?
まずは、もしできるなら「2人でどんな風に暮らしたいかを話し合う」ことから試してみてほしい。
お互いがどう思っていてどんなことを家族との時間に望んでいるのかをクリアにすることで、無意識にとっている家族への関わりや行動を意識化できる。
私の知り合いで、旦那さんが短気で困っているという女性がいたのね。
その旦那さんはお金の管理をきっちりしたいタイプで、奥さんに「家計簿をつけてほしい」と言っていたんだって。
でも奥さんは、お金の細かい管理がとっても苦手で、家計簿を続けられなかった。
「なんで約束したことができないんだ!」
と、いつも旦那さんが怒っていたみたいなの。
奥さんが、「私はあなたと穏やかに暮らしたい!」と伝えたところ、旦那さんも「僕だって怒りたくて怒っているわけじゃない。僕も穏やかに暮らしたいんだ」と言ったそうなの。
そこで奥さんひとりでは解決できない「家計簿が苦手」という問題について、2人で話し合い、ITに強い旦那さんが、支出を管理できるスマホのアプリを見つけてきたのだそう。
それを使うことによって、奥さんが家計簿をつけなくてもいいようにしたみたい。
今の話を聞いて思ったんだけど、「2人でどんな風に暮らしたいか」ということを話し合うのもすごく大事だけど、お互いに相手の「得意なこと、苦手なこと」を知るのもとっても大事かもしれないね。
そうだね。相手の苦手なことがわからないと「なんで、そんなこともできないの?」とイライラしてしまうし、ただ苦手なだけでしないことに対して、私のことを大切にしていないからだ、と思ってしまったりすることもあるかもしれない。
逆に、得意なことがわかっていたら困った時に、気兼ねなく助けてもらうこともできるし、自然と感謝もできるから相手も気持ちがいい。相手の得意なこと、苦手なことを理解することは、お互いを受け入れ、助け合うために、とっても大切な要素だね。
それから、「怒り」は幾つかの感情を動かす要素が揃ったときに「怒るという行為」になると思うんだよ。だから、怒るという状況が生まれる前に、相手を普段から観察して、少しピリピリしてきたなということを感じたら、相手がリラックスすることをあえてさせてあげる状態をこちらからつくってあげる。
例えば、ミヒロが少し疲れが溜まってきた感じになってきたり、見た目は元気そうだけどかなりハードな仕事が続いていたりするとき、「大好きな海(ない時は温泉とか)に行っておいで」って言うことがよくあるでしょ。
海に行った後は大体すっきりして帰ってきて、とてもいい状態で一緒に暮らすことができる。
それが私にわからなかった時は、そのまま一生懸命がんばりすぎて疲れてしまってイライラする、またはエネルギーが下がって体調を崩すということがあったよね。
自分では自分のことはわからないことも多いから、パートナーが思いやりをもって観察してあげると、相手も、何より自分も楽になるということがわかったのよね。
これは、夫婦関係だけではなく、いろんなことで言えるよね。
例えば仕事のチームで、メンバーの得意なこと苦手なことを知っていたら「Aさんは経理が苦手だけど、お客さんとのコミュニケーションが得意だから、外回りの営業を担当してもらおう」とか「Bさんは経理が得意だから、経理が苦手なAさんの代わりにやってもらおう」と判断できる。
でも、それを知らずに、Aさんに無理やり経理をお願いし続けたら成果も出ないし、人間関係もギクシャクしちゃうよね。
2. ベスト・パートナー・セラピー

「パートナーの ” 怒りポイント” を分析して、自分だけで解決できることか、2人で解決することかを判断する」
パートナーが短気で怒りっぽくて困る、という悩みはとても多いのではないでしょうか。
「いつも怒っているから、もう諦めている」「すぐ怒る夫に疲れた」
という悩みはよく聞くものです。
相手の怒りというネガティブな感情を浴びせられるのは、辛いですよね。
そこから抜け出すために、まずして欲しいのが、パートナーの怒りのスイッチが入るポイントはどこにあるのか観察してみること。
いつ、どんなことで、どんな環境で、怒りのスイッチが入りやすいのか。
例えば子どもの教育のこと、家のなかのこと、家計や実家のこと、話しかけるタイミングなど。観察してポイントを見つけてみましょう。
そしてその傾向がわかった時に、はたしてそれは自分だけで解決できることなのか。あるいは自分ひとりではできないことなのか探る必要があります。
例えば、「家のなかが整理整頓できていない」「ムダな買い物をしている」といったことでパートナーが怒りやすいとしたら、自分が努力することで改善できるところもあるでしょう。
けれども仕事やお子さんがいるために、パートナーが理想とするほど整理整頓できないとしたら、その要求自体が現実に合ってないのかもしれません。
パートナーも含めて、家事の分担を見直したり、家事のあり方を見直したりする必要があります。
例えば家事を分担するとか、掃除をアウトソーシングするとか、モノを断捨離して置かないようにするとか。
2人がどう暮らしていきたいのか。
そして互いに何が得意で、不得意であるのか。ぜひ話し合ってみましょう。
また、相手も自分も心地よい状態で暮らすために相手を観察して、皆が心地よくあるために自分に無理なくできることを探してみましょう。
・パートナーが怒る要因は何ですか?
・2人でどのように暮らしていきたいですか?
・自分ひとりで解決できること、できないことは何ですか?
・それぞれの得意なこと、苦手なことは何ですか?
・パートナーの苦手なことを受け入れていますか?
・怒りの要因を2人でどう解決しますか?

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