理・美容は、なりたい姿を具現化し、その人のライフスタイルを豊かにする。
さまざまな葛藤を繰り返しながらも、目の前のこと、お客様に集中し、その経験が人生の流れを導いていく。常に技と自分を磨くことを追求し、転機や成長も見つめ、その波に自然に乗りながら、周りの人も美しく輝かせていく理 美容師 or人生がときめく魔法のカット人の都竹正義さんにインタビュー!
髪の美しさと、人生の豊かさを見出す秘訣をご紹介します。
都竹 正義 (オオサカカット)
理 美容師 or人生がときめく魔法のカット人/大阪
髪を通して、お客様自身が「本当にどの様になりたいのか?」「本当はどの様に見られたいか?」を見つけ出し、「カタチ」にしています。
ご縁のある方々が、どんどん幸せになる髪を、心を込めてつくっています。
1. 知らないことだらけ。それを知ることがすごく面白い!
このインタビューは、
都竹さんがミヒロさんの髪をカットしながら質問されて、答えています。
マツダミヒロ(以下、ミヒロ):いろいろ聞いていいですか?
都竹 正義(以下、つづく):いつもはそれ・・・よく考えたら、ぼくがやっている作業ですよね(笑)
お客様に聞き続けるっていうことは。
ふたりで笑う
ミヒロ:普段は、いろんなお客様にもいろいろとお話を聞くんですか?
つづく:元々は喋ることが苦手というか、そもそも喋るという意味が分からなかったんです。
(カットが)上手かったらいいや、カッコよかったらいいやと思っていたんですけど、カタチをつくるには、その人に聞かないと分からないな、となり、そこから喋るようになったんです。
家でも喋らないタイプなので、最初は妻にも「何を話しているのか分からない」と言われていましたし、美容家としても心配されてたんですよね。
自分より喋らない先輩にも「もっと喋って」と言われて、「先輩の方が喋ってないし!」と思っていましたし、仕事で喋ることがイヤだったんですけど、いい(髪の)カタチをつくるには、どういう状態なのか聞かなきゃいけないと気づいてからは、喋るようになった気がします。
ミヒロ:それは、どんなことを聞いてるんですか?
つづく:ミヒロさんの場合は、まず、次はどこの国にに行く?これから次に来るまでの期間はどんな過ごし方をするの?ということを聞いてますよね。
ミヒロさんは、よく海に入るじゃないですか、人前にも立つじゃないですか、あと、どのタイミングで、どう人前に立つとか・・・
以前、髪質がびよ〜んと変になったこともあったじゃないですか(笑)、あれは湿度や硬水の硬度ということだと知らなかったから、そんなことも聞くことで、カタチをつくるイメージがわきやすくなりますね。
ミヒロ:たとえば、OLさんが来た時は、「どこに行きますか?」って聞けないですよね?聞くんですか?
つづく:聞くことは、些細なことでいいんです。
ある方は10日に1回くらい来てるんですよね。それでその方は、サザンが大好きで、全国いろんな場所にサザンを追いかけてるんです。そんなことも聞いてます。
ミヒロ:ということは、その人の趣味とか嗜好とかを聞いていくってことですか?
つづく:そうですね。
相手のことは、知らないことだらけじゃないですか?それを知ることがすごく面白いですね!
今日、髪を切ったお客さんは、工場の機械をつくっている方でした。チキン(鶏肉)を分解する機械ってあるらしくて、骨だけを売るっていう機械をつくっているそうなんです。
今度、その仕事でブラジルに行くというお話を聞いて、南米だな、と思ったり、「何週間行くんですか?」と聞いたら、「2週間」と言っていたので、こうなったらいいかなとイメージしながらつくりますね。
不思議だと感じる仕事とか、そんなところに仕事があるんだ!ということに、単純に興味もあります!
ミヒロ:今のおふたりの例だと、現状のことを聞いている気がするんですね。
現状か直近かですよね。その人が半年後、一年後、もっと先にどうなりたい、とか、そういうことも聞くことはあるんですか?
つづく:恋愛とか、お金とか、みんなが欲しがっている要素ってあるじゃないですか、あとはパートナーシップ、人間関係とか、コミュニケーション、そういうことも、未来のことも聞きますね。
自信やテンションが上がる状態に触れて、そこからもっと幸せな状態にしてあげたいなっていうのはあります。
2. 髪がお守りになる?
つづく:京都に鈴虫寺っていうお寺がありまして、そこは階段を登って行くと、お坊さんが説法(鈴虫説法)をしてくれる大人気のお寺なんです。
鈴虫寺というだけありまして、一年中鈴虫がものすごく鳴いている違和感のある空間があって、そこでお坊さんの説法を聞いた後にお茶菓子をいただきます。
そこで、お地蔵さんは願いを叶えるために草履を履いていると伝えられます。
その草履を履いたお地蔵さんに向かって(京都方面に向かって)、自分の名前と願いを言うと叶うという有名なお話です。そのときに御札を渡されるんですけど(買うのですが)、その御札(=お守り)に願ったら叶うんですって・・・
そんなお守りの気持ちを髪に使っている感じですかね。
ミヒロ:髪がお守りになるんですか?
つづく:そうそう!そうです!
人は違和感を感じるじゃないですか?そのワケのわからない違和感を、ここに来て喋ってもらい、あの時こんな風に言ってくれていたな、とか、未来ってこうだったな、ということをぼくは思いながら髪を整え・・・
要は、未来をここで、手に触れる状態にしてあげたら、「なんかイケてるやん!」とその方はなり、上手くいくような気がする!という実験を数年前からしていて、その意図もその方に伝わっていると感じています。
ミヒロ:その実験をしようと思ったきっかけは何ですか?
つづく:昔はうまくいっていなかった人たちが、今はどんどん世界に出て、どんどん良くなっていったんですね。
「何でか知らないけど、何でやろ?」と思うようになって。
おかげさまでブワーッと入ってくるこの予約状況も、そんな上手くいった人達ばかりなんですよ。そうなった時に、流れとか方向性があるんじゃないか?という気がしたんです。
それでぼくは、全部、核(カタチをつくる)の部分を分解していきました。
たとえば、骨格もそうだし、顔のパーツ、髪質だったりとか、それらも。
その次に何の実験をしようかな?と考えたときに、どういう流れを自分は構成しているのか?それをやっていこうと思ったんです。
ミヒロ:流れというのは何を指すんですか?
つづく:さっきの「お守り」づくりですね。
守ってあげるような・・・方向性を付ける、後押しする、未来を喋って、その未来に触れちゃうという・・・体感型ヘアーです!
ミヒロ:なるほど!
その人の未来と対話して、未来の姿が見えてきて、その未来の姿に近い髪型にして、それがお守りになるということですね。
つづく:おぉー、すごい!まとめますねー!(笑)
ミヒロ:お守りだったんですね。
つづく:いや、でもそれは、この4年くらいです。
格好良く言おうとしたら、という話で、意味付けが好きなんだと思います。
ミヒロ:ちなみに、お守り的だと認識しているお客様は何%くらいいるんですか?
ぼくは認識してますけど。
つづく:うーーーーー(考える様子)ーーーーー
1%もいないんじゃないですか。
ミヒロ:え?そうですか???
つづく:いや、分かんないですけど、そんな会話はしたことがないです。でも、ポロポロ今出てるってことは、意識はあるはずなんですよね。
ミヒロ:では、質問を変えて
何でみんな、ここに髪を切りに来るんですか?
つづく:それは家でも妻とずっと喋っているんですけど・・・
それを探しているような気がします。分かんないですねぇ、本当に。
質問の答えになっていないですけど、分かんないから自分でシステム化できるようにしたいっていうことが次の野望ですね。
だからいっぱい実験しているんだと思います。
手順とか、こういう風にまとめたらとか、こういう風に喋ったらとか、試行錯誤している感じです。
ミヒロ:髪をお守りにし始めた頃がひとつのラインだとしたときに、その前とその後で、どんな変化があったんですか?
つづく:正直に言うと、自分が気持ち良いだけで 何の変化もないです。
ずっとやっていたことだったので、そんなに大きな変化はないけれど、自分が納得した、という変化だけくらいかな。
ミヒロ:お客様の数や売り上げに変化はありましたか?
つづく:いちばん変わったのは、クルーズ船に行こうぜ!と移動した時です。その時がいちばん変わってますね。
体感によると、動いた時とか、場所を変えたとか、環境を変えるのがいちばん大きいかな・・・ぼくの変化は。
3. 分からないことでも心はときめいた、心は知っていた?
ミヒロ:その話の解説をすると、地中海クルーズに一緒に行って、船の上で髪を切ってもらったんですよね。それはもちろん初めてですよね?
つづく:それは初めてですね!初めてだし、そういうよく分からないことでも、心はときめいたし!!!
ミヒロ:それをやりましょうよって聞いたときは、どんな感覚だったんですか?
つづく:単純に楽しそうっていう点と、あの当時は、ぼくがいつもミヒロさんに質問をしていて、現状からの更なる成長、脱出じゃないですけど、それが何かって言うのをすごく考えていたから、「これだ!」っていうスイッチしか入らなかった。
そうすると、それに対する逆算ができる。もちろん、仕事のやり方も変えなきゃいけない。
それまでも葛藤がすごくたくさんありました。
会社への恩義もあったりとか、家族がすごく大事だったり、自分も大事だったりするのだけれど、それはそれで葛藤があったから、起爆剤というか、やろうと思えたのはあのタイミングだったので、いちばん変わりましたね・・・
その前に時間軸で言うと、理容、散髪屋さん・・・顔を剃ったりとか、
散髪屋さんから美容師に、女性を扱う方に転職した時もガラっと変わったんです。
スタイリストから店長職になって、店舗を移動した時も変わりました。
移動することは、ぼくにとっては転機ですね。
お客さんの売り上げとか客数とかは、正直、困ったことがなくて、ずっと増え続けているし、ほとんど集客したことはないんですよ。
ミヒロ:へぇーすごい!
つづく:それは逆に言うと、今、この目の前に座っている人に集中できるから。ぼくは、すごくラッキーだと思うんですよ。家に帰って、集客のことを考えなくてもいいし、次はどんな展開にしようか?とか全然考えなくてよかったから。
目の前の人をどれだけ良くしていくか?に集中したので、それらをまとめてきたというのが、今の実験になっていると思うんですよね。実験と言うと語弊がありますが。
ミヒロ:ひとつの恐れがあるとしたら、前のお店を辞められて、自分でこのお店をつくるときに、どのくらいのお客さんが来るんだろう?っていうのがあるのかな?と思ったんですけど、それはあったんですか?
それは余裕だぜ!みたいな感じだったんですか?
つづく:それはもちろん、人並みにはあったし、すべったらどうしよう、とか
借金も抱えますし・・・
でも、ここ心で、、、なんか、、、
ミヒロ:大丈夫みたいな?
つづく:そう思いません?
いろいろやってて、イケる!って・・・
ミヒロ:ぼくは、気になるか、気にならないかっていうだけです。
つづく:そうそうそう、全般大丈夫なんですよ、大体。
大丈夫なんですけど、ものすごく気になりました。
ミヒロ:気になりました?
つづく:気になりました、やっぱり。
や、、、でも・・・嘘かな。
ふたり笑う
▼インタビューは後半はこちら(5月9日更新予定です)
人間関係も、仕事もうまくいく秘訣とは?
理 美容師 or人生がときめく魔法のカット人
都竹 正義さんも登壇。
しつもんカンファレンス
2019年11月9日(土)10日(日)
上記の魔法の質問に答えてみる