出会いを恋愛にかえる前に、心がけたいことが6つあります。
この6つを意識し、自分に問うだけで、自然と最高の恋愛関係を構築することができます。
これらは自分のあり方です。
下記の6つのマインドは、あり方をよりよくするための心得なのです。
いくらいい関わり方をしたとしても、そしてよいコミュニケーションを取ったとしても、
あり方によっては恋愛効果は半減し、出会いを良い関係に変化させることはできません。
では、望ましいあり方について詳細をお伝えしていきます。
1. 自分を満たす
まず1つめは「自分を満たす」ことです。
シャンパンタワーの法則というものがあります。
他の人を喜ばせる前にまずは自分から満たしてあげよう、というのがこの法則です。
シャンパンタワーをご存知でしょうか?
ピラミッド状に並んだシャパングラスの上からシャンパンを注ぐというセレモニーです。
そのシャンパンタワーの1番上のグラスを自分自身、
2段目を身近な人たち、家族やパートナーと見立てます。
3段目を一緒に働く仲間や友人、4段目をお客様や地域の人々と考えてみてください。
そのとき、あなたはどこからシャンパンを注いでいるでしょうか?
働いている人の中には、4段目から注いでいるという人が多いかもしれません。
4段目はお客様の段でもあります。この段からシャンパンを注ぐことは、仕事をするうえで
お客様のために何ができるかを常に考え、顧客満足度を上げることにつながります。
しかし、家族との休暇中であっても、
取引先から連絡が入ったらそれを優先して対応するというケースも考えられます。
その場合、自分や家族は犠牲にしてまでもお客様を大切にすることで業績は上がるかもしれませんが、心が満たされているとは限りません。
顧客満足度の他に、従業員満足度という考えがあります。
「お客様も大事だけれど。そこで働いている人たちが輝いていたほうがいいよね」という考えです。
この場合は3段目から注いでいることになります。
3段目と4段目は満たされるのですが、1段目と2段目は満たされません。
お母さん方は、2段目から注いでいる方がとても多いです。
自分のことはさておき、子どものために時間とエネルギーを注ぐことを最優先しているのです。
2段目に注ぐと3段目と4段目にも伝わっていくので、
今までよりたくさんのグラスを満たすことができます。
でも、一番上が満たされていないので、全部が満たされることはありません。
だからこそ、最初に一番上にある自分のグラスを満たしましょう。
自分が満たされていると、ちょっとしたことで怒ることがなくなるくらい心が安定します。
イライラしている人よりもゆとりがある人のほうが魅力的です。
まずは自分のグラスを満たすためにできることを考えてみましょう。
あなたの心のグラスを満たすためにできることは何ですか?
2. ジャッジしない
2つめは「ジャッジしない」ことです。
自分の主観で物事をとらえることを「ジャッジする」と呼びます。
例えば、「まったく出逢いがない」「モテたことがない」「魅力がない」、
「あの人はわたしにひどいことをした」「会うと喧嘩ばかりしている」
「わたしのことを全然褒めてくれない」などはすべてジャッジです。
主観であるジャッジの反対にあるのは、客観的な「事実」です。
この事実を見つけることができるかどうかが、
パートナーといいコミュニケーションをするときに大切なのです。
事実とは国や文化が違っていても100人いたら100人が同じことを言うことです。
「今日の東京は暑いですね」はジャッジです。
北海道から来た人にとっては暑くても、沖縄から来た人は寒いかもしれません。
でも「今日の東京は25度ですね」と表現すれば、北海道から来た人も沖縄から来た人も
「そうですね」とただ認めることになり、暑い寒いの議論になることはありません。
事実を発見することで客観的に話を進めることができ、
コミュニケーションのすれ違いを減らすことができます。
会話をする時にお互いがジャッジをして話をしていると、
それぞれ見ているものが違うので解決には至りませんし、
わかりあうこともできにくいものです。
「なんで、もっと早く帰ってこないの?」
「ちゃんと、早く帰ってるじゃないか」
「いつも遅いわよ。わたしには全然かまってくれないし」
「そんなことないだろう。この間も買い物につきあったじゃないか」
このカップルの会話の中にもジャッジが含まれています。
「早く帰る」の「早く」は人によってとらえ方が違います。
20時前に帰るのが早く帰るとことだという人もいれば、
24時前に家に着けば早く帰っていることになる人もいます。
ジャッジで話をしていると「早い」「早くない」の繰り返しで一向に前には進みません。
ここで、事実を入れた会話にしてみましょう。
「なんで、もっと早く帰ってこないの?」
「ちゃんと早く帰ってるじゃないか」
「わたしは20時ころまでには帰ってきてほしいの」
「20時までは毎日は無理だな。でも木曜だったら可能かもしれない」
「じゃ、木曜日は一緒に食事をしましょう」
このように、「早く」を「20時」と事実で表現することで、同じ意識で会話が進むのです。
人は主観で生きています。
ですから、突然「ジャッジしないで」と言われても難しいかもしれません。
ただ、事実を発見することを意識するだけでも、すれ違いは少なくなっていきます。
どうしても主観を伝えたい場合は、
「わたしが思うには」「〜と、私は考えている」というフレーズをつけると
スムーズにいきます。
ジャッジの奥にある事実を見つけながら、コミュニケーションを取ってみましょう。
あなたがジャッジしていたことは何ですか?
3. 信じる
3つめは「相手を信じること」です。
期待することではありません。
人はついつい相手に期待してしまいます。
「もっと優しくしてほしい」
「家事を手伝ってくれるはずだ」
「働いてたくさんお金を持ってきてくれるはずだ」
そしてその期待が外れたときに、不安や悲しみや恐怖を感じ、
やがてそれは怒りに発展していきます。
ほとんどの期待は外れてしまいます。
ということは、期待した瞬間に怒りや悲しみを感じてしまう可能性が生じるということです。
怒りや悲しみが生まれることで起きるいいことはあまりありません。
期待するのではなく、相手を信じることが大切なのです。
また、信じるの反対は「疑う」です。
疑っていると、ついい相手の携帯を見てしまったり、
昨日何をしていたか根掘り葉掘り聞いてしまったりするかもしれません。
自分の知らないところで 何が起きているか心配で仕方がなくなり、
よからぬ妄想が膨らんでいきます。
この状況では、多くの場合はプラスの気持ちになることはなく、
マイナスの方向へと気持ちが向かっていきます。
それを脱するためにも信じることが大切なのですが、
信じるためにはある条件が必要になります。
その条件とは、自分が満たされた状態になっていること。
自分の心のグラスが空っぽだと、安心することもできません。その結果、疑ってしまうのです。
また、信じるということは、
相手がどんな道を選択をしたとしても、受け入れるという意味も含んでいます。
それは条件付きのしあわせではありません。
条件付きのしあわせというのは、
「わたしと付き合ったらしあわせになれるわよ」
「いくら以上の収入がないとしあわせになれないよ」というようなことです。
「わたしは、相手がどんな道を選択してもしあわせになるということを知っている」
という思いで関わることが、本当に相手を信じることにつながっていくのです。
信じるために何ができますか?
4. 変えようとしない
4つめは相手を変えようとしないこと。
相手をコントロールしないということです。
なぜならば、相手を変えようとしても決して変わることはないからです。
相手を変えることはできないといいう意識で関われば、ストレスも減っていきます。
「あの人が悪いのよ。だからそこを変えてもらわないと」
「あいつが謝ってこない限り、俺は謝らないぞ」
これは、まだ相手を変えようという意識がある状態です。
これでは状況はまったく変わりません。
関係性は関わりあいでできています。こちらが怒りで対応すれば相手も怒りで対応しますし、
こちらが感謝をもって関われば、感謝をもって関わってくれます。
「謝ったら負けよ」と、男女関係を勝負だと思っている人もいます。
このような場合のしつもんは
「パートナーと仲よくなりたいのですか?それともパートナーに勝ちたいのですか?」です。
パートナーシップは競争やスポーツではないので、勝ち負けは重要ではありません。
本当の目的は何なのかを冷静に考えてみましょう。
また、相手を変えるという行動は自分を守る行為でもあります。
人は変化を嫌うので、自分が変化しなくてもいいように相手を攻撃してしまいます。
その攻撃の方法の一つが、相手を変えようとしてしまうことなのです。
確かに自分が変化することは怖いかもしれません。
今まで一度も謝ったことがないのに謝ってみること、
今まで伝えたこともないのに感謝の言葉を伝えること、
自分が悪いと思えないのに自分の行動を変えること・・・
どれも怖いことかもしれませんが、勇気を持って取り組むことで、
自分と同じくらい相手にも変化が現れます。
相手を変えようとすると変わらないけれど、自分が変われば相手も変わるのです。
相手を変える前に、小さくてもいいので、自分が変わることにチャレンジしてみましょう。
自分のどこを変えますか?
5. 100%責任は自分にある
5つめは、責任は100%自分にあるということです。
もしも自分に100%責任あるとしたら、どう関わりますか?
例えば、ディズニーランドに行ったときに掃除をしているキャスト(スタッフ)に道を尋ねると、丁寧に教えてくれます。
決して「ぼくの仕事は掃除をすることだから、インフォメーションのスタッフに聞いてくれ」
とは言いません。
「お客様が楽しむために、自分に100%責任があるとしたらどんな行動を取るだろう?」と
考えているからこその行動です。
これは「相手のせいにしない」ということでもあります。
相手が悪かったとしても、その責任が自分にあるとしたら、
どんな関わり方をすればいいでしょうか?
夫婦と子どもの3人家族がいるとしましょう。
お父さんの役割はお金を稼ぐこと、お母さんの役割は家事をすることですが、
ある日突然、相談なしにお父さんが会社を辞めてしまいました。
さて、あなたがお母さんだとしたら、あなたに何%責任があるでしょうか?
「わたしの仕事は家事だから、わたしには責任0%よ」と思う方もいるかもしれません。
でもお金を入れるという役割を果たせなくなったとき、誰に何%の責任があるでしょうか?
このマインドで言えば、お母さんにも100%責任があると考えられるのです。
「役割は違うけれど、
会社を辞めた責任がわたしにあるとしたら、どんな関わり方をすればいいだろう?」
と考え、行動することが大切です。
相手のせいにするのは簡単です。ですが、問題の解決を相手に任せた状態にすぎません。
自分が主体的に解決に関わるなら、自分ごとにしていきましょう。
100%自分に責任があるとしたら、パートナーにどんな関わり方をしますか?
6. 実践者でありつづける
最後の6つめは「実践者でありつづける」ことです。
本を読めば、たくさんの情報が手に入ります。ここも同じです。
でも、情報は何の役にも立ちません。
その情報を、自分でも活用できる知識に変えることが必要です。
そして、それをさらに実践できるような知恵に変えることも大切です。
それが習慣になれば、自分も変化し、周りも変わっていきます。
ここまで述べた5つのマインドフルネスを実践してみてください。
実践していく中で、「これができなかった」「わたしはまだまだできていない」、
そう思うこともあるかもしれません。
でも、できているかどうかではなく、取り組んでいるかどうかが何より大事なのです。
完璧な人は世の中にはいません。失敗しない人もいません。
失敗したとしても、できていないところがあったとしても、
取り組みつづけていることが重要です。
これまでの5つのマインドフルネスのうち、どれか1つだけにでも取り組んでみましょう。
自分ができそうな得意なことからでもいいし、
自分が苦手で全然できていないものからでも構いません
口で言っているだけではなく、少しでも実践している人は魅力的です。
あなたも、より魅力的な人になってください。
何を実践しますか?
いかがでしたでしょうか?
この項目すべてを「できている」状態にするのは仏の領域かもしれません。
ただ、できているかどうかが大切なのではなく、やろうとしているかどうかです。
この6つを意識して、出会いを最高の恋愛関係に変えていきましょう。

*書籍の一部を無料でご覧いただけます。
みしぇるん says
ありがとうございます。とても心地よくなります。