サッカー選手になりたい、というある子どもに、
「夢に近づくために、今週できることはなに?」
と聞いたところ、
「リフティングがんばる」
と返ってきました。

1. 「別の方法は?」からアイディアが生まれる
「いいねぇ、ほかには?」
「じゃあ、たくさん走ってみる」
「それもいいね、ほかにある?」
こんなふうに、「ほかには?」と聞いてみると、最初は出てこなかった答えが、出てくることがあります。
別の方法はないだろうか?と考えることで、視野が広がり、「あ、そうだ、これもやってみる」というように、いろいろなアイディアが生まれてくるのです。
2. 手段や方法を聞くときに使おう

「ほかには?」という質問が生きるのは、なにかをするための「手段や方法」を聞くときであって、「目的」に対して使うのはNGです。
たとえば、「サッカー選手になりたい!」という夢を語る子どもに対して、
「ほかには?」
と聞いてしまうと、子どもは目的そのものを否定された感じを受けます。
これに対して、目的を達成するための手段や方法は、無限にあります。
私たちはつい、「いつものやり方」や「これまでのやり方」の枠にとらわれがちですが、たいして考えずに、いつものやり方で物事を進めてしまうのは。ちょっと「短絡的」かもしれませんよね。
多くの選択肢の中から「これがいい」と思える方法を選んだり、組み合わせたりしてベストの方法を探っていく、これなら、クリエイティブな物事の進め方といえるでしょう。
「ほかには?」という質問は、創造的に考えるための、選択肢を増やす質問なのです。
3. 相手の答えは必ず受けとめよう

選択肢を増やす、といっても、永遠に「ほかには? ほかには?」よ続いてしまうと「正解はどれ?」と聞かれているような気がして、不安になることがあるかもしれません。
聞くのは2〜3回でも十分です。
また、答えが返ってきてから間髪を容れずに「ほかには?」と聞いてしまったり、「ほかにないの?」という強い口調で言われると、「今までの選択肢はダメなのかな」と感じてしまいます。
まずは相手の答えをいったん受けとめ、「おー、なるほど」とうなずきましょう。それから「ほかには?」と聞くようにすると、安心して次の選択肢を考えることができると思います。
ほかには?