自分が心から惚れ込むような商品やサービスに出会った時、誰かと分かち合いたくなります。
いてもたってもいられずに、誰かに伝えたくなり、そしてその人にもその商品やサービスを使ってほしいと強く思います。
ましてや、それで自分の人生が変わるくらいインパクトがあるものであれば、なおさらです。
しかし、この時の心の状態はとても偏っているのです。

1. 夢中になればなるほど、偏りが生まれる
その商品がすべてで、それを使わなければうまくいかないというくらいに強く思ってしまいます。夢中になればなるほど、偏りが生まれるのです。偏ると、見えるものも見えなくなってしまいます。
たとえば、長年病気で悩んでいた時にある治療法に出会ったとしましょう。その治療法ですっかり改善し元気な姿を取り戻しました。
そうすると、その治療法こそがすべてで、それを選ばなければ命がなくなると思えるくらい、強引に周りの人たちに勧めてしまうことでしょう。
相手の気持ちを考える余裕もなく、そして相手の話を聞くゆとりもなく説明し、勧めるだけになってしまいます。
これを、相手の選択肢を奪う状態と言います。
選択肢を奪うということは自分はニュートラルな感覚でいられるはずもなく、だいぶ偏っているのです。
このような状態が続くと、限られた方々には感謝されるかもしれませんが、友達を失い人との関係も悪くなってしまうことでしょう。
そしてどんどん人が離れていくことになるのです。

2. 選択肢の一つとして考えるといい
相手が自分が提案したものを選んだとしても、そうでないものを選んだとしても、どちらでもいいというのがニュートラルでいるということです。
ニュートラルな状態で接すると、相手から嫌悪感を抱かれることはほとんどありません。
このように自分が提案する時もそうですが、相手から提案された時もニュートラルでいると、とても楽になります。
「絶対これをしたほうがいいよ」
「この方法でやらなきゃいけないよ」
と提案されても、その方法がすべてではないし、選択肢の一つとして考えるといいくらいに思っていることがニュートラルを保つポイントです。
偏りなく関わり合うと、みんなそれぞれにいいところがあることに気がつきます。世界にはさまざまな価値観があり、それぞれをよいと感じている人たちがいます。
どんなことでも「そうなんだ」と、否定せずに受けとめてみましょう。
また逆にニュートラルであるためには、いつもの自分だったら選ばないことに触れてみるのも一つの方法です。
今までしてきたことと逆のことをやってみたり、ふだん話をしない人たちと話をしてみましょう。そして、そんな考え方もあるということを知り認めてみることで、ニュートラルに近づくことができます。
ニュートラルでいるためにできることは何ですか?