「シャンパンタワーの法則」というものがあります。
シャンパンタワーを頭の中でイメージしてみてもらいたいのですが、
1番上のグラスがご自身(お母さん自身)だとします。
お母さん自身が満たされることが重要なことがわかりますか?
積み上げたシャンパングラスの
1番上のグラスにシャンパンが満たされ、
それが溢れ出なければ、下の段のグラスにシャンパンは流れていきません。
1番上のグラスがお母さん、
2段目が子どもや家族、
そしてシャンパンはエネルギーです。
1. 自分を満たせば相手が変わる
人は、心から満たされてはじめて、
自分の中にゆとりが生まれ、
溢れたエネルギーが周りにいる人を幸せにするのです。
お母さんの子どもへのかかわり方には、
お母さんの心の在り方がストレートに反映されます。
わが子にのびのびと成長してほしいと願うなら、
まずはお母さんが自分自身を満たすことが必要なのです。
あなたの心の中のグラスは、
何%くらい満たされていますか?
50%だからダメ、80%だからOKというわけではありません。
イメージでいいのです。
今、現在の心の満たされ具合を意識してみてください。
100%に近ければ、おそらく順調に子育てが
できているのだと思います。
逆に子どもの行動にいちいちイライラしてしまったり、
「自分ばかり大変な思いをしている」などと思ったら、
あまり満たされていないのかもしれません。
2. 100%に足りない場合は、何かで満たそう
もし、100%に足りていないようなら、
100%に近づけるために何ができるのかを考えましょう。
自分を満たすためには、自分が
「こうなったら嬉しい」
「こんなときが楽しい」
など自分が喜べることを見つけて、実践することです。
もちろん、それは人それぞれ。
おいしいものを食べる、温泉旅行に出かける、
散歩をする、友達と人気のカフェに行く、
芝居を見に行く、好きなスターのDVDを見るなど
いろいろあっていいのです。
もしすぐに思いつかなかったら、
これまでにあった楽しかったこと、
嬉しかったことを思い出してみましょう。
自分を満たすのはできるだけたくさん出すといいでしょう。
それだけで嬉しくなってパーセンテージが上がります。
ただ、海外旅行などすぐに実践できそうにないことばかり
あげるのは考えもの。
実現が難しいことをあげてしまうと、
満たされるまでに何年もかかってしまいます。
できれば、毎日もしくは、週3〜4日くらいは
実践できることがいいですね。
ちょっとしたすきま時間を利用してできるような、
時間がかからないことが実現しやすいでしょう。
ちょっとエネルギーが足りなくなったかなと自覚症状があったら、
これらのことを実践して、エネルギーをチャージすればOK。
これが習慣になれば、いつも100%に近い状態を
保っていられるようになります。
一方、なるべく自分の心のグラスからエネルギーが
こぼれ落ちないように予防することも大切です。
ポイントはなるべくイライラしないでいられることです。
3. エネルギーの無駄づかいを減らそう
そもそもお母さんはなぜ子育てにイライラ
してしまうのでしょうか?
そのイライラの裏側には3つの理由があります。
ひとつは、子どもに”期待しすぎてしまう”こと。
そしてもうひとつが、”子どもを思いどおりにしようと思ってしまう”こと。
そして最後は、”人は変わってくれる”と勘違いしてしまうことです。
親が子どもに期待することは、何も悪いことではありません。
自分の子どもですから、
優秀であってほしいと思うのは当然です。
でも子どもに期待しすぎてしまうと、
「他の子と比べてできない」
「昨日教えたばかりなのにできない」
など、できないことにイライラしてしまい、
ついそのことで子どもを責めてしまいがちです。
子どもには個性があります。
都合だってあるでしょう。
そのことを忘れて勝手に期待して、
期待を裏切られたとイライラしてしまうのです。
これではいっぺんに心のエネルギーを消費してしまいます。
お母さんに必要なのは、
”うちの子ならやってくれる”と期待することではなく、
”うちの子なら、自分でちゃんとやっていける”
と信じることなのです。
すべてのお母さんがそうだとは言いませんが、
へその緒で親子が繋がっていたことから、
子どもとは常に一心同体といった感覚を持っている人が
多いようです。
”自分がいいと思ったことは、子どももいいと思っているに違いない”
などと思い込み、子どもに自分の価値観を押し付けようと
してしまうところがあります。
でも、お母さんと子どもはまったく別の人格だということを
肝に銘じてください。
そうでなければ、子どもが思い通りにならないストレスから
イライラを感じ、また大量のエネルギーを消費してしまいます。
最後の、人は変わってくれると勘違いするということですが、
たとえばこういうことです。
普段からお母さんがイライラさせられる要因を
思い起こしてみてください。
「子どもがグズグズする」「なかなか寝ない」
「言うことを聞かない」など子どもの態度のほか、
「家事を手伝ってくれない」「休日もゴルフばかり」など、
夫への不満もあるかもしれません。
「PTAの役員を押し付けられた」「ママ友との付き合いが面倒」
「姑が口を出してくる」など、
家族以外の人にうんざりしていることもあるでしょう。
ここでの問題は、お母さんが
”そのイライラを解消するためには、
この人たちに変わってもらうしかない”
と勘違いすることです。
でも、子どもを自分の思い通りにしようと思っても
まず無理ですし、夫が要求を受け入れてくれたとしても、
約束を守ってくれなければ、よけいイライラするでしょう。
PTA仲間やママ友、姑に変わってほしいと訴えることは、
それ自体難しいですよね?
残念ながら人は変えられないということ、
これもぜひ覚えておいてください。
4. お母さんにゆとりができれば、魔法の質問も効果が出る
この3つのことをよくわかっていれば、
無駄に心のエネルギーを消費することもありません。
そして、もしエネルギーが不足していると感じたら、
自分を満たす方法を実践していい状態にもっていきましょう。
そうすれば、お母さんにゆとりができて、
必要以上に子どもを叱ったり、イライラすることがなくなりますし、
夫との関係もよくなるでしょう。
そして、親子関係がよくなると、
魔法の質問もより効果的になってきます。
その結果、子どもはぐんぐん考える力を
伸ばしていくことができるのです。
心のグラスは何%くらい満たされていますか?