他人のよい質問をするためにも、自分に問いかけてください。
自問することで言動を振り返り、目指すものを明確にし、さらに自らを客観的に知ることができます。
それは心をととのえ、自分を成長させるきっかけとなります。

1. 自分を満たすための質問
「自分への質問」には、2つの効果があります。
ひとつは、今の自分を客観的に把握できるので、意識や行動を変えるきっかけになります。
もうひとつは、自問によって自分自身が変わることで、質問の効果を実感できること。
自分へよい問いかけができる人は、人によい質問を投げかけることができます。
人は心に余裕がないときや不満を抱えているときは、他人にやさしくできません。そこで、心を平静に保つために「自分を満たすために何ができるか」「どう考えれば心が落ち着くか」を自問してみましょう。
「得たいもの」「感謝」など、そのカギはいろいろです。
2. 自分を客観的に見つめる
自分のしぐさや表情は、鏡に映さなければ見ることができません。
「今の自分」が人からどう見えるか? 今、自分は笑顔でいるだろうか? 自分の表情を見た相手が、どんな気持ちになるだろうと想像しながら、今の自分の外見や印象を確認してみましょう。
・こんなときに!
反応が悪い、表情が暗いなど、相手の様子に違和感があるとき。
場の雰囲気がよくないとき
鏡の中の自分はOK?
3. 自分を満たす

思い通りにならない現実に、怒りや焦り、ストレスを感じることは多いはず。そんなときは、自分を喜ばせることをして心をととのえましょう。
自分が何に満足を覚えるのか自問し、リストにしておきます。お金や時間をかけず、すぐにできることがベストです。
・こんなときに!
ストレスや疲れ、苛立ちなどを感じたとき。
笑顔になれないとき。
自分を満たすために何ができるだろう?
4. 相手を認める
他人の短所は目につきやすいもの。そこに焦点をあてると、相手を全面的に否定しがちです。しかし、違う角度から見てみれば、誰にでも長所はあるもの。
「いいところはどこか?」と問い直しましょう。相手を認めるきっかけになる質問です。
・こんなときに!
ウマが合わない人、苦手な人との関係を円滑にしたいとき。
気まずい関係を修復したいとき。
あの人のいいところはどこだろう?
5. 人に対して寛容になる

人はみな、自分なりの判断基準、ものさしをもっています。大切にすること、こだわりも人それぞれ。人の数だけ主観があると認識すれば「どんな答えも正解」になります。「あなたはそう思うんだね」と、相手の主張を認めれば、意見を言い合える関係が生まれます。
・こんなときに!
他人と意見が対立したとき。
自分とは異なる見解に反発を感じるとき。
あの人が大切にしているものは何だろう?
6. 違う視点で見る
判断に迷ったり、よい考えが浮かばなかったりするときは、自分が尊敬できる人をモデリングしてみます。
「あの人ならこうするかな?」「過去にこんな提案をしていたな」など、目標とする人になったつもりで考えることで、自分にはない視点をもつことができます。
・こんなときに!
どうすればいいか、判断に迷ったとき。
よいアイデアや考えが浮かばないとき。
あの人だったらどうするだろう?
7. 自分のことを言語化する

自分はどんな人なのか自問し、3つのキーワードで簡潔に表してみます。余計な言葉を削ぎ落としたぶん、素の自分が浮かんできます。
自己紹介が苦手な人は、自分を言語化してみましょう。端的な表現になるので、他人の印象に残るものになります。
・こんなときに!
面接や履歴書作成の前に、自己PRをまとめたいとき。
印象に残る自己紹介をしたいとき。
自分を表すキーワードを3つ挙げるとしたら?
8. 感謝できる人になる
当然と思っていることに、感謝は生まれません。
逆に、何に対しても「ありがとう」と思えれば、謙虚な姿勢で人に接していけます。
喜びの感度が高い人は、他人をいい気分にすることができるもの。些細なことにも「ありがたい」と思える自分になるための質問です。
・こんなときに!
家族、友人、職場など、人との付き合いの中で常に。
人に助けられたとき、お世話になったとき。
自分は何に感謝できるだろう?