実際にチームで動いてみると、いろんな問題に直面することがあると思います。
そのようなときは、ぜひメンバー全員で「問題解決のしつもん」に取り組んでみましょう。

1. 問題を解決する4つのしつもん
これはぼくの考えですが、物事が動かなくなったときこそが、チームの成長のチャンスでもあります。しつもんを使って、違った角度から物事を捉えることで、チーム全体を成長させることができるかもしれません。
まずは、解決したい課題や問題をテーマにして、次のしつもんをしてみましょう。
「それはどのようにすればうまくいくだろう?」
「問題は何だろう?」
「本当の問題は何だろう?」
「問題解決に向かうために何ができるだろう?」
一見、「問題は何だろう?」と「本当の問題は何だろう?」は似ているように思えますが、実は出てくる答えが若干変わってきます。
まずは、「問題は何だろう?」で表に見えている問題を捉え、その次に「本当の問題は何だろう?」で物事の本質に焦点を当てます。すると、本当に解決すべきことが明確になるだけでなく、解決への道筋が見えてくるようになります。
これらのしつもんを、問題を感じた案件ごとにしていきます。
時間としては、1案件につき10〜15分くらいで十分です。
これを行うことで、チームの今の状況を全員が把握することができます。
そして、チーム全員が問題解決に意識を向けることができたら、事態は改善の方向に向かうようになるでしょう。
2. 「今の気持ちは?」と問いかける

ぼくはイベントを行うことが多いのですが、その準備をするときには、ぼく自身も含めてチーム全体で「感情の共有」を行います。
これは「場を作る」という意味でも、非常に有効です。
やり方はどても簡単で、イベント開催前にチーム全員で集合し、スタッフに「今の気持ちは?」と問いかけるだけです。
すると、
「今日一日楽しみたい」
「今回のイベントを通じて、新しい発見をしたい」
「今日はお客様の様子を観察して、求めているものを提供したい」
など、いろいろな答えが返ってきます。
それぞれの思いを聞くと、自分自身では思ってもみなかった物事の捉え方の多様性を知ることができますし、互いの本当の思いを知ることができます。
また、思いを共有する一番の利点は、「みんな心配してたんだ。自分だけじゃなかったんだ」「自分は不安だったけれど、みんなは気楽そうだからうまくいくかも」など、目の前の不安や悩みが、「自分だけのこと」から「チーム全体のこと」になることです。
すると、個人的な不安が消えて、安心して目の前の物事に取り組めるようになるのです。
そしてその安心感が、チームとしての結束力を高めていきます。
3. 「共有」で生まれる真のチーム力

仕事を進めていく上で、「チームがどの地点にいるのか」という事実や情報を共有するのは大事なことです。
もし、報告し合わずに、個々に情報を握っていたり、上司だけが情報を持っていると、失うものが多くあります。
たとえば、部下の余計な行動を生んだり、経費や時間がかかることがあります。
また、気持ちのズレから不安も生まれます。「あの人はどう思ってるのかな」「他の人はどうなんだろう」と心の中でモヤモヤして、マイナスな行動につながることもあるのです。
だからこそ、そんな状態になる前に、チーム全員でしつもんの答えをシェアしましょう。すると、部下一人ひとりが適切な行動を取れるようになります。気持ちよく仕事ができるようになり、効率も上がり、結果も生み出しやすくなります。さらに、安心感や信頼感が生まれ、強いチームワークができ上がるのです。
その結果、リーダーだけがチームを引っ張る必要がなくなります。
そこで得られる力は、まさに真のチーム力だと思います。
・それはどのようにすればうまくいくだろう?
・問題は何だろう?
・本当の問題は何だろう?
・問題解決に向かうために何ができるだろう?