「話題に困らないようにネタを仕込まないと」
「どんどんおもしろい話をして盛り上げなきゃ」
「スムーズに会話を進めるために、話の流れを予習しておこう」
こんな努力をしなくとも、
「しつもん会話術」を身につければ相手の心はすぐにつかめます!
今回は、しつもん会話術でしなくていいことのひとつ、
「理解しようとしなくていい」です。
1. 「受け入れる」ではなく「受け止める」がちょうどいい
「理解しようとしなくていい」は、話を聞く際の大事なポイントです。
相手がする話の、すべてを理解する必要はありません。
言いかえれば、相手の主張を自分ごととして受け入れなくてもかまわないということです。
これはどういう意味でしょうか?
「受け入れなくてもかまわない」とは、相手に同意、共感、納得しなくてもいいということです。
極端にいえば、どんな話でも、ただ耳に入れるという心づもりでいればいいということです。
「話をしっかり聞く」ということと矛盾するようですが、そうではありません。
相手の話を理解しようとしすぎると、どうしても自分が共感できるかどうかで考えてしまいます。
その結果、相手の話を否定したくなったり、自分の意見を言いたくなったりしてしまうのです。
会話をはずませようとしているのに、かえって相手の話をさえぎり、
相手の思いをつぶすことになってしまいます。
ここでの問題は、相手を理解しようとするあまり、
「古い考え方だなぁ」「全然わかってないな」などと、口に出さないまでも、
相手の主張をその都度”ジャッジ”してしまうことです。
相手の主張をいちいちジャッジするのは、会話をつづけるうえでは、マイナスでしかありません。
会話で重要なのは、相手にどんどん話してもらうことです。
そのことに集中するためには、自分が感じた意見はひとまず置いておいて、
相手から「自分の話を聞いてくれる人」と思ってもらうことが大事なのです。
そこで重要なのが「受け止める」という姿勢です。
相手の言っていることを肯定も否定もせず、主張をただ聞くのです。
具体的には、相手の話を聞いて共感できるかできないかをいったん脇に置いて、
ただ「なるほどね」「そうなんですか」と言いながら聞くだけでいいのです。
2. 主観ではなく事実にフォーカスする
暑い、寒い。高い、安い。こうしたことは、人によって感じ方が違うはずです。
それなのに、人は主観でジャッジしてしまいがちです。
会話をするときには、
100人の人が見たら100人とも同じことを言う「事実」を発見することを意識してみましょう。
そうすれば、相手から見る事実と私から見る事実の間で食い違いが起こりません。
同じものを見ながら話ができるので、相手に安心感を与えることができるのです。
主観ではなく、事実にフォーカスする。
そういう姿勢をとることで、相手の話を理解できないと思うことがなくなります。
スタッフ「大変です。悪天候で電車が動かなくて、間に合いそうにありません!」
マツダ 「そうなんだ、電車が止まっているんだね」
スタッフ「そうなんです」
マツダ 「電車は動かすことはできないけど、今できることは何があるだろう?」
スタッフ「まずは先方へ連絡して、時間をずらせないか確認してみます」
「そうなんだ」と受け止めること、そして事実を伝えることが大切です。
大変と思っていることは、主観です。
どんな出来事があって大変と思ったのかを探すことで、事実を見つけることができます。
まずは否定せず、怒らず受け止めてあげて、事実を見つけていきましょう。
相手の話を受け止めていますか?