みなさんは、自分の思いどおりに事が運んだ経験をお持ちでしょうか。
まったくないことはないかもしれませんが、多くの場合は思いどおりにならないことに頭を悩ませているのではないでしょうか。

1. 会話は思いどおりに進まないもの
ぼくは、自分以外の人が入ることによって、思いどおりになる確率も可能性もかぎりなくゼロに等しくなると考えています。
自分ひとりでコントロールできることだったら、自分のやりたいようにやれば、当然思いどおりにできます。しかし相手がいると、相手がどのような反応を示すかわからないので、思いどおりにできることはほぼないのです。
むしろそう思っておいたほうが、気が楽になると思いませんか?
思いどおりになると思っていると、そうならなかったときに自分の計画は崩れてしまいますが、期待を手放していれば、思いどおりにならないということは起こらないのです。
「こんなはずじゃなかった・・・」と、不安になったり、頭が真っ白になって何を話したらいいのかわからなくなる状態に陥らずにすむのです。
2. 見た目よりも大事なこと

あなたは、自分の話したことに対する相手のリアクションを期待したり、気にしたりしていませんか?
たとえば、相手を会話に乗らせようと提供した話題に、思ったほど関心を示してもらえないことがあると思います。あるいは、よかれと思って言ったことに、相手が表情を曇らせてしまうケースだって少なくありません。
「あれ?この話題には食いついてこないのか」
「何か悪いことを言ったかな?」
会話の最中に、そんなことが気になってしまった経験はありませんか?挽回しなければならないと焦り、そのために余計な力が入ってしまったことも少なくないと思います。
また、話を聞いていないように見えた相手が、実はしっかり聞いてくれていたということもあります。
プレゼンをしているとき、上司が目を閉じて腕組みをして難しい顔をしていたらどう思いますか。つまらないプレゼンだから上司は聞いてくれていない、失敗したと思ってしまうのではないでしょうか。
ところが、聞いていないように見えた上司が、終わったあとに「いやあ、いいプレゼンだったよ」と意外な言葉をくれることもあるように、実際には見た目と心のなかが異なるケースが多いものです。
相手のリアクションに一喜一憂したり、見た目だけで推し量るのはやめましょう。
それよりも、あなたが本当にその会話に求めることは何なのかということに集中したほうが会話はうまくいくと思います。それは、自分の聞きたいことを聞き、伝えたいことを伝えるということなのです。
相手の反応を気にしすぎていませんか?