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パリ

何を食べるかより、どう生きるか。食べても太らない人の秘密

2026年7月30日

いま、ぼく達夫婦はパリで、いくつもの改善プロジェクトを同時に動かしている。
朝起きた瞬間から頭をフル回転させる毎日。

そんななかで、ひとつの発見があった。
それは「食べること」と「生きること」の、意外なつながりだった。

出典:ポッドキャスト「ライフトラベラーカフェ」
cafe.243 食べても太らないためには
▶ エピソード全文・音声はこちら → Listenで聴く

1. 朝ごはんを抜いたら、止まった

日本とパリには時差がある。
だからこちらの朝は、起きた瞬間からやらなければいけないことが待っている。

息つく間もなく仕事が始まる。

先日、ぼくは朝ごはんを食べ忘れた。
そうしたら、途中でエネルギーが切れて、本当に止まってしまった。

血糖値が下がって、頭が回らなくなる。我慢して続けようとしたら、お腹まで痛くなってきた。

頭を使う仕事は、思っている以上に体力を使う。
それを、身をもって知った朝だった。

魔法の質問
あなたは朝の自分に、どんな燃料を入れている?

2. 頭を使う日の、朝ごはん

朝ごはんは食べたほうがいいの?と妻に聞いたら、「ぜひ」と即答された。
妻いわく、朝にとるといいものが、だんだんわかってきたのだという。

まず、軽めのタンパク質。
卵でもいいし、ギリシャヨーグルトでも、プロテインドリンクでもいい。タンパク質をとっておくと、午前中のスタミナが持続しやすい。

そこに、糖分と炭水化物を入れていく。
糖分といっても砂糖そのものではなく、果物の糖分や蜂蜜、少し甘めのヨーグルトくらいでいい。何時間も頭を使って喋り続ける日は、糖分と炭水化物を入れないと脳が追いつかなくなって、それがそのまま全身の疲労になってしまうから。

実際、いまのぼくらは朝ごはんだけでは足りない。
午前中にもう1、2度何かを食べて、お昼で1回力尽きて、午後はカフェでアイデアを話しながらケーキを食べて、夕方帰ってきて夕食前にまた何か食べる。

それくらい、頭はエネルギーを消費している。

魔法の質問
あなたが今日、いちばん頭を使うのはどんな時間?

3. 食べても太らない人の秘密

Weight loss success concept. Close-up of a slim waist with oversized jeans, representing healthy dieting, body transformation and fitness progress. Weight loss, waist, diet, fitness, health.

そんなに食べているのに、妻はいつもみんなに聞かれる。
「なんでそんなに食べても太らないんですか?」と。

そのヒントは、妻が一度お会いしたことのある、ある先生の話にあった。
その先生が言うには、砂糖のとりすぎで太ることはないし、病気になることもない。

それは生き方によるのだと。
自分の精神とエネルギーと命を一生懸命使っていれば、糖は脳でものすごく代謝されるから、むしろ必要になる。

よく「糖分をカットしましょう」と言われるけれど、それは自分の許容範囲を超えてとっている場合の話。
その先生自身、原稿を書くときは紅茶に角砂糖を3個も4個も入れるそうだ。それでも70代のいまも元気で、血糖値も高くない。

妻も、あるとき健康診断で血液検査をした。
あれだけ食べているのだから、絶対に糖のことを何か言われると思っていたら、「まったく問題ありません。素晴らしい健康的な食事ですね」と言われてしまった。

ぼくらは顔を見合わせて笑った。本当に食べているものは、言えなかった。

魔法の質問
あなたは「何を食べるか」に、どれくらい縛られている?

4. 何を食べるかじゃなくて、どう生きるか

もしかしたら、大事なのは「何を食べるか」じゃなくて「どう生きるか」なのかもしれない。

自分の命とエネルギーを出し惜しみせずに使って生きていれば、入れたものはちゃんと燃えていく。逆にいえば、燃やすものがないまま入れ続けるから、余ってしまうのだ。

最近のぼくらは、フランス人の友人ともよく議論をする。
お茶をしていてもアイスを食べていても、ずっと生き方の話。

「それについてはどう思う?」「どう感じる?」と、どんどん問いを投げてくれる。
頭も心もフルに使う、この時間が楽しい。

そして来週から、ぼくらは車でパリを出て旅に出る。
どこに行くかは、何も決めていない。フランスのどこかの町か村から、また続きをお届けしようと思う。

よく食べて、よく考えて、よく生きる。
それがいちばんの健康法かもしれない。

魔法の質問
あなたは今日、自分のエネルギーを何に燃やす?

Filed Under: ライフスタイル, 旅 Tagged With: 食べ方, パリ, 暮らしの知恵, 生き方, ライフトラベラー, エネルギー, 朝ごはん

快楽より、心地よさを。小さな楽しみを積み重ねると一日は素晴らしくなる

2026年7月23日

パリでの暮らしが、ようやく落ち着いてきた。
気づけば3週間。熱波が過ぎて、日々のリズムが戻ってきたところで、ぼくらはひとつ、いい発見をした。

それは、歩いて6分のところにあるビオマルシェ。
そこから始まった一週間が、思いのほか豊かだった。

出典:ポッドキャスト「ライフトラベラーカフェ」
cafe.242 小さな喜びをつくる
▶ エピソード全文・音声はこちら → Listenで聴く

1. 歩いて6分のマルシェに、なぜ行かなかったんだろう

日曜の朝、久しぶりにマルシェで買い物をした。
野菜とキノコと、少しだけ果物。並んでいるものの生き生き感が、スーパーとはまるで違う。その野菜を程よく毎日食べながら、自炊がおいしくできた一週間になった。

おもしろいのは、そのマルシェが家から歩いて5、6分の近所だったこと。
なんで今まで行かなかったんだろう、とぼくらは笑ってしまった。

理由ははっきりしている。日曜の朝は、ゆっくりしたいから。

でも考えてみれば、パリに住む前のぼくらには、曜日の感覚なんてほとんどなかった。
それがいつのまにか「日曜の朝はゆっくりしたい」と思うようになっている。この変化には、ちゃんと理由があった。

魔法の質問
あなたのすぐ近所にある「まだ行っていない場所」はどこ?

2. カレンダーを見なくても、週末がわかる街

パリでは、カレンダーを見なくても週末が体感できる。
週末になると教会の鐘がいつもよりたくさん鳴って、ああ、もう週末なんだなとわかる。午前中の街からは人が減って、静かになって、雰囲気そのものが変わる。

この街の人たちの暮らしが、曜日を教えてくれるのだ。
だからぼくらも、やることはそこまで変わらないのに、週末の午前中は気持ちゆっくり過ごすようになった。

妻は「これがパリに来て、自分なりに得た豊かさの感覚だな」と言っていた。

時間に追われて週末を迎えるのではなく、街の空気が変わるのを感じて、自分のリズムもゆるめる。旅するように暮らしていると、こういうものを土地からもらうことがある。

魔法の質問
あなたの暮らしのなかにある「週末の合図」は何?

3. 冷蔵庫の中の、小さな楽しみ

妻の最近の小さな楽しみは、ヨーグルトだ。

フランスは乳製品がおいしいうえに種類が豊富で、値段も買いやすい。お気に入りをいくつか冷蔵庫に入れておいて、冷凍のフルーツをシャーベット状のまま入れて、そこにチョコレートのピーナッツバターを添える。ナッツも入れる。それが一日の終わりのおやつになる。

ここで、ぼくの失敗がひとつ発覚した。
そのチョコレートのピーナッツバター、冷蔵庫で見かけるたびに「いつか食べたいな」と思っていたのだけれど、実は妻が毎日ぼくの器にも入れてくれていたらしい。「これおいしいから、ここの部分食べてね」と言われて、わかったと答えて、食べていたのに。味わった記憶がない。

「味わわない人には、もう入れません」と妻には言われてしまった。
笑い話だけれど、ちょっと考えさせられる。せっかくの小さな楽しみも、味わわずに通り過ぎれば、なかったのと同じになってしまう。

魔法の質問
あなたが最近「味わわずに通り過ぎているもの」は何?

4. 快楽より、心地よさを積み重ねる

快楽と、心地よさは違う。
快楽は刺激的で、一瞬はすごく楽しい。でも盛り上がったぶんだけ、もっともっと、と次の刺激がほしくなる。

それよりも大事なのは、安心するような心地よさを感じ続けること。
そしてその心地よさは、小さな楽しみを積み重ねることでつくられていく。

マルシェで買った野菜での自炊。教会の鐘で感じる週末。冷蔵庫のお気に入りのヨーグルト。ひとつひとつは本当に小さい。でも一日のなかに積み重ねれば、素晴らしい一日になる。

来週はマルシェのジュース屋さんで、ガレットを食べようと話している。
こないだはクレープを食べたから。そんな小さな予定が、もう次の楽しみになっている。

小さな楽しみを、毎日つくっていく。
それが、いい一日をつくるいちばん確かな方法かもしれない。

魔法の質問
今日のあなたは、どんな小さな楽しみを積み重ねる?

Filed Under: ライフスタイル, 旅 Tagged With: マルシェ, 週末の過ごし方, 小さな楽しみ, 暮らしの豊かさ, ライフトラベラー, 心地よさ, パリ

クーラーのないパリで、熱波の夏。「静」で過ごすという知恵

2026年7月16日

いま、パリが暑い。
例年より12度も高い日が続いて、日中は36度。夜の10時になっても34度のまま。しかも部屋にクーラーがない。

そんな熱波のパリをどう過ごすのか。
そこには「暑さと戦う」のとはちょっと違う、暮らしの知恵がある。

出典:ポッドキャスト「ライフトラベラーカフェ」
cafe.241 パリの熱波の過ごし方
▶ エピソード全文・音声はこちら → Listenで聴く

1. 夜のうちに、涼しさを部屋に溜めておく

妻がまずやっているのは、夜中のあいだ窓を全開にしておくこと。
パリの夜は、本来なら18度や19度まで下がる。最近はそこまで下がらないけれど、それでも夜のうちに涼しい空気を家の中に溜め込んでおく。

そして朝の7時半から8時には、日差しの当たる窓を閉めて、カーテンも閉める。
光を部屋に入れない。カーテンを一枚閉めるだけで、部屋の温度はずいぶん違ったという。だから日中の部屋は基本的に暗くて、間接照明で過ごすことになる。

ところが妻は、その暗さが結構気に入っているらしい。
そこには思いがけない発見があった。

魔法の質問
あなたの暮らしの中で「先に仕込んでおく」と楽になることは何?

2. 光を入れすぎない方が、消耗しない

夏のパリは、日照時間がとても長い。
日の入りは夜の10時ごろ。明るい時間が16時間近く続く計算になる。

普通なら夜の8時、9時と暗くなっていくのに、外がさんさんと明るいままだと、体はちょっと頑張って起き続けてしまう。それが自律神経の負担になる。

だから逆に、午前中から部屋を少し暗くして、光をあまり入れすぎずに過ごす。
その方が体調が消耗しないことに、妻は気づいたという。

暑さ対策として始めたことが、体を守る過ごし方にもなっていた。

魔法の質問
あなたが最近「減らしてみたら、かえって調子がよくなったもの」は何?

3. 首を冷やして、夕方の風にあたる

妻は日本から、冷感グッズも持ってきていた。
スポーツ用の、首を冷やすバンド。首にはいちばん太い血管が通っているから、そこを冷やすだけで体はだいぶ楽になる。熱が上がると頭痛になりやすい妻には、これがとても効いているそう。

考えてみれば、日本にはこういう暑さ対策グッズが驚くほどたくさんある。
それはなんて幸福なことなんだろう、と妻は言う。日本にいる皆さんには、ぜひあれを存分に活用してほしい。

もうひとつの知恵は、夕方に外へ出ること。
パリは湿度が低いから、日陰に入って風があれば、30度くらいまでは意外と耐えられる。夕方の5時、6時はまだ暑いけれど、家にこもるより、外に出て風を浴びる方が気持ちいい。乾いた土地ならではの過ごし方だ。

魔法の質問
あなたのまわりにある「当たり前だけど、実はありがたいもの」は何?

4. エアコンが買えない街で

それなら、いっそポータブルのエアコンを買えばいいのでは?
そう思って調べたら、届くのは来年の2月だと言われた。3ヶ月待ちどころではない。Amazonでも買えない。電気屋さんを回っても、どこも「入荷は2月」。

氷を作る製氷皿を買いに行けば、「そんなのとっくに売り切れよ」とどこのスーパーでも言われる。
5月から熱波が来て、6月には40度の日もあったから、フランス中の人が同じものを求めたのだろう。

日本なら100円ショップで当たり前に買えるものが、ここにはない。いま日本から来る友人に、製氷皿を頼んでいるところだ。

日本では当たり前に手に入るものが、世界では当たり前じゃない。
そのことを、熱波がまざまざと教えてくれる。

魔法の質問
もし「いつでも買える」がなくなったら、あなたは何を工夫する?

5. 「静」で過ごす夏

夏って、気持ちが盛り上がる季節だ。
でも盛り上がって動き回ると、体は熱くなる。クーラーがあれば家に帰って冷やせるけれど、ここにはそれがない。

だから妻は、落ち着いて過ごすことを意識するようになった。
気を上げすぎない。家の中でもあれこれ動いたり、頭を使いすぎたりしない。静の時間、陰の時間を自分の中に持ちながら、物事をやっていく。

それは我慢というより、自然がもたらしたバランスのメッセージのようだった、と妻は言う。

クーラーがあったらきっと、いつも通り騒いで、動いて、消耗していた。ないからこそ、工夫が生まれて、静かに過ごす豊かさに気づけた。

そしてもうひとつ、支えになっていることがある。
パリの夏は、本来は高原の夏。日本のように9月まで暑さが続くわけじゃなく、来週には最高気温がぐっと下がる予報が出ている。

「終わりがある」とわかっているだけで、人はこの数日を頑張れる。

アイスカフェラテを飲みながら、涼しくなったパリを思い描いて。
熱波の夏も、工夫と一緒に乗り切っていく。

魔法の質問
いまのあなたが「静」で過ごすとしたら、何をやめて、何を残す?

Filed Under: ライフスタイル, 旅 Tagged With: ライフトラベラー, パリ, 熱波, 暑さ対策, 暮らしの工夫, 静の時間, バランス

パリで、思いがけない撮影。写真は「その人の中の世界」を映し出す

2026年7月9日

「取られました」
「何に取られたんですか?」
「カメラに撮られました」

そんなやりとりから始まった今回の話。

ぼくらのプロフィール写真をいつも撮ってくれている写真家のJo Moriyama(ジョー)さんが、わざわざパリまで来てくれて、思いがけず撮影の一日になった。

出典:ポッドキャスト「ライフトラベラーカフェ」
cafe.240 パリで撮影
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1. パリに、写真家がやってきた

もともと撮影する予定はなかった。
でも「2人は運命共同体なんだから、一緒に撮らなきゃダメ」と怒られて、ぼくとWAKANAは並んでカメラの前に立つことになった。

考えてみたら、プロフィール写真を撮ってから何年も経っている。

発信していることも、体現していることも、少しずつ変わってきているのに、写真だけが昔のまま。自分ではあんまり気づかないけれど、「そろそろ変えた方がいいよ」というタイミングだったのかもしれない。

魔法の質問
あなたの中で「そろそろ変えどき」を迎えているものは何?

2. 「人」ではなく、その人の中の世界を撮る

WAKANAは、写真に撮られるのが今も苦手。
緊張してしまったり、心がキュッと閉じてしまったりする。

今回も「カメラ目線で」と言われた瞬間は、やっぱり固くなった。

それでも、それ以外の時間は驚くほど自然体で、ただそこにいる感覚でいられたという。
「ジョーさんは、私を撮るというより、私の中の世界の一部を撮るみたいな感覚で撮ってくれてるから」
WAKANAはそう表現していた。

表面的な顔や横顔を切り取るんじゃなくて、その人の中にある世界を映し出す。
だから撮られる側も、構えなくていい。

写真の苦手なWAKANAが自然体でいられたのは、きっとそういうことなんだと思う。

魔法の質問
あなたが自然体でいられるのは、誰と一緒にいる時?

3. 自分の道だけでは、見えない景色がある

ぼくが面白かったのは、ジョーさんにしか見えない景色があるということ。
「え、こんなところで撮るの?」という、思いもしなかった場所を次々に見つけていく。

カメラを通すと、そこが一枚の世界になる。場所を見つける天才だ。

自分たちには普段見えていない世界が、ジョーさんには見えている。
その様子がかっこよくもあった。

普段は穏やかなのに、撮影が始まるとカッとエネルギーが上がって、集中力とパッションのままに体が動く。車がいっぱい来ている道路に何度も飛び出して、ひかれそうになりながらシャッターを切る。

自分で自分の道を極めても、見えるのは自分の道だけ。
違う道を極めた人と接すると、全然見えなかった通りや景色が見えてくる。

そうやって世界は広がっていく。今回の撮影は、まさに「違う世界を見せてもらう時間」だった。

魔法の質問
最近、自分とは違う道を歩く人から、どんな世界を見せてもらった?

4. 出会いが、人の仕事まで変えていく

ジョーさんはもともと、芸能人を撮ることが仕事だった。
パリに何年も住んで、ファッションモデルの撮影もしていた。

そんなジョーさんが「一般の人」を撮るようになったきっかけは、ぼくらとの出会いだったという。そこに面白さがあることに気づいて、今のスタイルになった。

突然の出会いから始まったご縁が、ずっと続いて、お互いの世界を変えている。
不思議で、ありがたいことだ。

ちなみにワールドカップの話から「サッカー選手で誰か撮ったことあるの?」と聞いたら、答えは内田選手。
ドイツでプレーしていた頃、ファッション雑誌の特集でドイツまで行って撮影したのだとか。

WAKANAが唯一好きだったサッカー選手が内田選手で、「同じ人に撮ってもらった」とうれしそうだった。

魔法の質問
あなたとの出会いが、誰かの転機になったことはある?

5. 撮られることは、知らない自分に出会うこと

写真を撮られるのが苦手な人は、きっとたくさんいる。
ハードルが高かったり、自分に自信がなかったり。「今は人生でいちばん体重がある時だから絶対撮らない」と言っていた友人もいた。その気持ちも、よくわかる。

でも、本当の今の自分を撮ってもらうと、表面的なものじゃないところ——その人の本質にある良さや、雰囲気や、世界観——が写真の中に表現されていく。

自分では知らなかった輝きに出会える。
知らない自分を知れて、自分の魅力を知れて、自分の世界観に気づける。撮られることは、そういう時間になる。

ジョーさんは、ベルギー生まれの写真家。
パリや東京を拠点に、国内外の俳優やアーティストをたくさん撮ってきた人で、表情の研究家でもある。その人を深く理解して、いちばんの魅力を引き出して撮る——この日ぼくらが体験したのは、まさにそれだった。
▶ Jo Moriyama オフィシャルサイト/Instagram(@jomoriyama)

そのジョーさん、11月のしつもんカンファレンスにも来てくれる。
今はパリで撮影会をやっていて、日本からわざわざ参加者が来ているほどのファンの多さ。

話を聞いてみたい人も、撮ってもらいたい人も、ぜひ会いに来てほしい。本当に素敵な人だから。

魔法の質問
写真に撮ってもらうとしたら、どんな「あなたの世界」を映してほしい?

Filed Under: ライフスタイル, 旅 Tagged With: ご縁, ライフトラベラー, 自然体, 世界観, パリ, 撮影, 写真

気温プラス15度のパリへ戻る。気候変動の時代に、人間が合わせるという暮らし方

2026年6月25日

「人間が合わせていけばいい」

2ヶ月の日本滞在も、いよいよ終盤。
残り1週間、と数えるようになって、自然と思い出すのは、山菜料理人さんから聞いた山の話だった。

温暖化で山がどんどん変わってきていて、頂上まで行かないと山菜が採れない。だから夜中の3時に起きて、9時間かけて毎日山を登るのだという。

その話を、淡々と、当たり前のように話していた姿。
そして、そろそろ戻るパリは、平均気温が例年プラス15度。エアコンのない暮らしの常識が、もう揺らぎはじめている。

出典:ポッドキャスト「ライフトラベラーカフェ」
cafe.238 人間があわせる
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1. 怒涛の2ヶ月、それでも「味わいたい」と思える日々

東京から始まって、山形、軽井沢、箱根、伊豆、沖縄、そしてまた山形。
気がつけば、ノンストップの2ヶ月だった。

わたしが「休めますかね」とつぶやくと、ミヒロくんは「無理でしょうね」と返す。
それくらいの密度。

それでもWAKANAが大切にしたい、と言葉にしていたのは「ただこなすんじゃなくて、味わいたい」という感覚だった。

暮らしも、予定も、仕事も、会食も。今この瞬間を、ちゃんと味わえる自分でいたい。
忙しさの渦中にいるからこそ、その姿勢が、毎日の体験のひとつひとつに静かな色をつけていく。

魔法の質問
いまのあなたが、「ただこなす」のをやめて味わいたいことは何?

2. 山形の集い、遠くから聞こえる笑い声の幸せ

今回の日本滞在のなかでも、山形で過ごした時間は格別だった。
友人のシェフたち、その家族、子どもたち。みんなで集まって食卓を囲むと、もうシェフを超えて、ファミリーのような時間になっていく。

そのなかでWAKANAがにんまりしていた瞬間がある、と話してくれた。
「ちょっと席を離れたときにね、遠くからみんなの笑い声が聞こえてくるの。あれがすごく好き」

その場にいることもいちばん幸せ。でも、少し離れたところから、大切な人たちの笑い声を聞ける時間に、平和そのものを感じるのだという。

地球に住んでいる、と言いはじめて13年。家族のような仲間が、地球のあちこちにいる。
その響き合いが、自分のいまの暮らしを支えていることを、改めて思い出した日だった。

魔法の質問
あなたが「遠くから聞こえてきたら嬉しい」笑い声は、誰のもの?

3. 2秒の動画が、暮らしに色を灯す

最近、WAKANAが少しだけ始めたものがある。
2秒の動画を毎日撮る「セットログ」。家族で共有できる、小さな映像の積み重ね。

写真だと「撮らなきゃ」と身構えるけれど、2秒の動画は気軽に撮れて、ちょっと動いているだけで、その瞬間の生きている感じが残るのがいいらしい。

「空間に命が灯る、色が灯る感じがする」
その言葉が印象的だった。

毎日のなかで、なにかを「味わう」ということと、こんな小さな映像を残すことは、実はとてもよく似ている。
長く立派なものでなくていい。ほんの少しの動きを、いまここに、残しておく。
それだけで、過ぎていく時間の色が、ちょっと違って見えてくる。

魔法の質問
今日の2秒を切り取るとしたら、どの瞬間を残したい?

4. 気候変動の時代、人間が合わせていく

そしてもうすぐ戻るパリの夏は、ニュースを見るたびに息をのむ。
例年プラス15度、37度を超える日々。エアコンを設置できない家が多いパリでは、600ユーロほどのポータブルクーラーがどの家電屋でも品切れ寸前だという。
ヨーロッパ全域の平均気温が、もう静かに書き換わってしまっている。

そんな話をしていたら、出羽屋の山菜料理人さんの言葉が浮かんできた。
温暖化で天候が変わり、山菜や生き物が以前のように採れなくなってきている。だから、頂上まで行かないと採れない。夜中の3時に起きて、9時間かけて山に登る。そのために、いま膝を鍛えている。

淡々と「人間が合わせていけばいい」と話していた、その姿。
嘆くでもなく、敵にするでもなく、自分の足腰と仕事のあり方を、少しずつ作り直していく構え方。

気候は、もう「いつもの夏」を返してはくれないかもしれない。
そのとき、わたしたちにできることのひとつは、文句を言うことよりも、暮らしの形を少しずつ整えていくことなのかもしれない。

パリでの夏のすごし方も、家のなかの過ごし方も、出かける時間帯も、食べるものも。
「人間が合わせていく」という言葉を、今年の夏のお守りにしたい。

魔法の質問
変えられない環境の変化に、あなたが合わせていけることは何?

まとめ

怒涛の2ヶ月のなかで残った景色は、山形で聞こえてきた家族のような笑い声と、2秒の動画に灯る暮らしの色と、淡々と「人間が合わせる」と話していた山菜料理人の姿だった。

世界はどんどん変わっていく。気候も、街も、自分の体力も。
そのなかで、何を恨むか、何を諦めるかではなく、どう合わせていくか。
その問いを持って暮らすこと自体が、これからの旅人としての一歩なのかもしれない。

味わいたい今を、味わいながら。
暮らしの形を、少しずつ整えながら。

今年の夏、あなたはどんな自分で過ごしてみたいだろう。

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軽井沢でパリのチーズ。土地と土地を結ぶ「アースウィービング」という旅のしかた

2026年5月14日

軽井沢の朝は、青空がやけにクリアに見える。
サングラスをかけたときみたいに、空の青がそのまま透けて入ってくる。

起きてすぐ、コンタクトもしないまま見上げた空が、こんなにも鮮やかなのかと、毎回あたらしく驚く。

そんな軽井沢で、今回はパリから届いたチーズを味わっていた。
場所は、和食のお店「そらいろ」さん。軽井沢に来たら、いちばん最初に足を運ぶ、わが家の隠れ家のような一軒。

出典:ポッドキャスト「ライフトラベラーカフェ」
cafe.233 軽井沢でアースウィービング
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1. アースウィービングという、土地と土地を結ぶ感覚

和食のお店で、パリのチーズを食べる。
言葉にすると不思議な組み合わせだけれど、その場にいると、ふしぎなくらいしっくりくる。

「アースウィービング」という言葉がある。
ひとつの食べものや人を通じて、ひとつの土地と、もうひとつの土地を結ぶこと。
結ぶことで、両方の土地のエネルギーが、ふっと活性化していく。
パリと軽井沢を、チーズというささやかな糸で編みなおすような、そんな時間だった。

魔法の質問
あなたが今、心の中で結びなおしたい「土地」と「土地」はどこ?

2. 行くべき場所は、不思議な検索でやってくる

そらいろさんとの出会いは、2年ほど前。
「エネルギーが高くて、でもやさしくてほっとする。静かに食べたい」——そんな気持ちを抱えながらGoogleで検索したら、ぽんと最初に上がってきた一軒だった。

初めて訪れたとき、感動した。
こんなにエネルギーのある料理を、軽井沢の家のすぐ近くでいただける。
大将の、しずかで研ぎ澄まされた純粋なたたずまい。女将のたまちゃんは、まるで木の陰からそっと覗いている妖精さんみたいに、気がきく。

普段はあまり検索しないのに、ある時だけ、行くべき場所がぽんと現れる。そういう出会いは、自分が選んでいるようで、じつは選ばれているのかもしれない。

魔法の質問
あなたが「ぽんと現れて、すっと出会えた」場所はどこ?

3. 町に着いたら、まずここで整える

どの町に行っても、まず立ち寄る場所が、ひとつある。
「ここでご飯を食べたら、帰ってきた」と思える、その町のホームのような一軒。

軽井沢では、それがそらいろさん。

軽井沢に着いてすぐ、ここに来る。
大将と女将に会って、その料理をいただいて、深呼吸する。
そうすると、土地と自分が、ちゃんとなじんでいく。

ものすごく整うし、繋がるし、自分自身もふっと需要されていく感覚。
旅をしていると、こういう「整う場所」をどれだけ持っているかが、その町での過ごし方を、ぐっと豊かにしてくれる。

魔法の質問
あなたが「ここに来たら整う」と感じる場所は、どこ?

4. 隠れ家の魅力は、世界観ごと味わうこと

そらいろさんは、日本料理のお店だけれど、コースの最後にうなぎを目の前で焼いてくれる。
キラキラと脂がはぜていく音と、香り。
そのうなぎが楽しみで、いつもそわそわしてしまう。

予約はなかなか取れなくなってきていて、隠れ家らしさが増している。
でも、味だけじゃなくて、雰囲気や世界観も含めて味わってほしい一軒。
軽井沢で日本料理を、と思ったら、ここがいちばん。

魔法の質問
あなたの「世界観ごと味わいたい」場所は、どこ?

5. アイス談義と、軽井沢のゆるみ

収録の途中で、なぜかみんなのアイス好きが発覚した。
ストラチャテッラ、ソフトクリーム、シェイク——
1日3回でも食べられるくらい、アイスが大好き。
あったかいアイスってあるのかな、なんて話で笑い合う、たわいない時間。

軽井沢にいると、よく眠れる。緩む場所、と多くの人が言うのも、わかる気がする。
木々のあいだを抜ける風と、青い空と、整える場所と、こうしたとりとめのない会話と。
そのぜんぶが、ゆるみの正体なのかもしれない。

魔法の質問
あなたが「ここにいると、ゆるむ」と感じる場所はどこ?

まとめ

旅は、ただ移動するだけのものじゃない。
その土地と、自分が今までいた場所を、ささやかに編みなおしていく営み。

パリのチーズを軽井沢で味わうという、それだけのことが、両方の土地をふっと活性化させる。

町に着いたら、まずそこに行く場所を持つこと。
その町の空気と自分をなじませる時間を、ちゃんととってあげること。

そして、目の前のチーズや、誰かの笑顔や、たわいない会話を、丁寧に味わうこと。
旅の豊かさは、たぶん、そういうところに宿っている。

Filed Under: ライフスタイル, 旅 Tagged With: 土地のエネルギー, 旅, 軽井沢, パリ, 和食, そらいろ, チーズ, アースウィービング, 隠れ家

次の村へ。ヨーロッパの夏で見つけた「人生に必要なエッセンス」

2025年10月16日

終わりました、ヨーロッパの夏が。
2人きりのクルーズ、パリの「寒いのにお洒落」という衝撃、土地ごとに深まったご縁。そしてなぜだか「花の子ルンルン」という物語が今の私たちと重なっていく。

旅は風景を増やすだけじゃない。基準を更新し、温度を上げ、次の生き方を静かに呼び込む。その過程で見えてきた人生のエッセンスを、5つの章にまとめました。

次の土地へ向かう前に、荷物を軽く、心はあたたかく。

出典:ポッドキャスト「ライフトラベラーカフェ」
cafe.206 ヨーロッパ3ヶ月の振り返り
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1. 「自分のための時間」を取り戻す(クルーズで気づいたこと)

私たちは長い間、誰かの喜びを最優先にクルーズに乗ってきた。楽しかったし、誇らしくもあった。

ただ今回は、意識して舵を自分たちへ切った。予定を詰めず、誰のスケジュールにも合わせず、ただ海の上で呼吸をそろえる。

そのときわかったのは、余白は”何もしない”ための空白ではなく、本当の声がよく響くための設計だということ。

まとまった時間は、日常の小さな余白の倍率を上げる。朝一杯のコーヒーも、夕暮れの沈黙も、拡大鏡を通したみたいに輪郭がはっきりする。

そこで浮かび上がったのは、「次のライフスタイルに向けて、もう一段軽くなる」というサイン。

魔法の質問
いまの私が1週間まるごと自由なら、最初の1日は何をしない?

2. いい違和感を抱きしめる(パリの衝撃)

パリに着いた瞬間、空気の密度と石畳の質感が、これまでの私たちの”普通”を軽く越えてきた。

半袖と短パンのままでは、この街のリズムに合わない。恥ずかしさではなく、更新の合図としてその違和感を受け取る。

基準は、ある日ふいに上がる。
寒いのにお洒落、という矛盾を抱えたまま人々が自分の美意識を生きているのを見て、装いだけではなく言葉づかい、姿勢、歩き方までを含めた”トータルの温度”を整えたくなる。

違和感は否定ではない。次の自分へ伸びようとする体の前傾だ。

魔法の質問
最近出会った「いい違和感」は何?
それは自分のどこを伸ばせと言っている?

3. ご縁は「深まる設計」に置く(各地での出会い)

旅先で重ねた対話の中で、「誰と会うか」より先に「どんな温度で会うか」を決めることの大切さが、静かに体へ落ちた。

これまでの私たちは、外向きのエネルギーで人を楽しませることが多かった。
いまは、内側の温度をまず上げてから、その温もりを手渡す方がしっくりくる。そんな関わりは、未来の居場所を増やす。帰るとき、胸の中に小さな灯りがひとつ増えているから。

魔法の質問
「温度から会う」ための合言葉を一言で決めると?

4. 物語に自分を重ねて生きる(花の子ルンルン)

誰かの物語は、私の今を映す鏡になる。

「花の子ルンルン」と言われた瞬間、南仏の丘の上の村で過ごした日々が、一枚の設計図みたいに見えた。憧れは軽やかな指南書だ。

私たちには役割がある。
種を持って歩く人、言葉とインスピレーションを配る人。役割は固定ではなく、今日の自分が選び直せる演出。

そう気づいたとき、抽象的だった夢が、明日やれる一歩に変換される。物語は現実逃避ではない。現実前進のための言語化だ。

魔法の質問
いまの自分に一番効く物語の一場面はどれ?
そこから明日ひとつだけ演出を変えるなら?

5. 「次の土地へ」行くと決める(種を植える、いまを敷く)

目的地は変わっていい。
進む姿勢だけは変えない。

旅の終わりに手元を見渡すと、未整理のピースがたくさんある。

でも焦らなくていい。いまここを一枚ずつ敷いていけば、ある日、音を立ててぴたりと嵌る。

帰国して5日後、次のフライトが待っている。時差ぼけごと抱きしめて飛べばいい。

私たちは種を持っている。どの土地にも植えられるし、誰かの心の鉢にもそっと置ける。役割は違っても、向いている方角は同じだ。

魔法の質問
今日植える種は何?
5分でできる行為にする。

虹の花は、あなたの歩幅で咲く

この夏、旅は”移動”ではなく”温度の更新”だった。
自分のための時間を取り戻し、いい違和感を抱きしめ、ご縁を深める設計に置き直し、物語を設計図として生きる。

そして、次の土地へ行くと決める。

私たちは、もう充分に持っている。
足りないのは、始める小さな合図だけ。虹の花は、あなたの歩幅で咲く。 

  

  

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南仏暮らし「feels like home」

2025年9月11日

2年目のアンスイ。ドアを開けた瞬間に “feels like home”。
去年置いていったブリタや、小さな贈り物のこけし、ドライになった花までがそこに在り、オーナーのまなざしに手入れされていた。

名義はエアビーでも、関係が積もれば家になる。
そんな確かさを胸に、ここで拾い上げた5つのエッセンスを記します。

出典:ポッドキャスト「ライフトラベラーカフェ」
cafe.201 南仏暮らしの日々
▶ エピソード全文・音声はこちら → Listenで聴く

1. 帰属は「所有」より「手渡し」で育つ

私たちが置いていった暮らしの痕跡は、次の誰かの居心地になり、オーナーの温度と混ざって”家”へと熟していました。

帰属感は鍵の本数ではなく、受け取り合う小さな往復から生まれるのです。

魔法の質問
あなたは今、どんな痕跡を「次の誰かの居心地」として手渡せますか?

2. 選ぶ水が、選ぶ未来になる

重いペットボトルと増えるゴミか、フィルターを替え続ける手間か。

ブリタを選ぶと決めたとき、私たちは便利さではなく循環に肩入れしていました。

暮らしの選択は、静かに未来の側を選ぶ行為なのです。

魔法の質問
あなたの毎日の選択のうち、ひとつだけ「循環の側」に置き直すなら何ですか?

3. 土地の味が心身を整える

ルールマランの小さな名店で、探していた塩とカレースパイスに出会います。オーガニック野菜は驚くほど手頃で、そば粉のガレットを焼けば、体の声がすっと落ち着きます。

ここにいると和食への”安心の呼び戻し”をほとんど必要としません。素材そのものの力と、自然と静けさが、私たちを地に足のついた状態へ連れ戻すからです。

魔法の質問
あなたの体と心を”すっとまっすぐ”に戻してくれる土地の味は何ですか?

4. ユニバーサルアポイントメントは、意図を放って手放したあとに来る

「出会ったら買おう」とだけ決めて歩いていたら、あの小さな店の棚に”ちょうど”が揃っていた。

ユニバーサルアポイントメント。
方向だけ決めて、握りしめすぎないと、偶然が仕事を始めるのです。

魔法の質問
いま、あなたが”方向だけ決めて手放せる”テーマは何ですか?

5. 景色が仕事を耕し、暮らしが創造を深くする

執筆の手を止めて顔を上げると、ぶどう畑、麦畑、遠くの山。
外食が多い私たちが、ここでは圧倒的に家で食べます。

遅さのある環境は集中と回復を同時に育て、仕事は”進む”のではなく”耕される”のです。気づけば、拠点のひとつとして、この村が静かに定着していきます。

魔法の質問
あなたの呼吸が深まり、仕事が”耕される”景色はどこにありますか?

帰る場所を生み続ける

鍵を返すたびに、ここは少しずつ”私たちの家”になっていく。

贈り、受け取り、循環し、偶然にゆだね、景色に耕される。その連なりの中で、私たちはまた帰って来られる場所を生み続けているのだと思います。

南仏の小さな村で見つけた、家になる瞬間の物語。
関係性が積み重なり、暮らしが根を張り、私たちは新しい帰る場所を手に入れました。

Filed Under: ライフスタイル, 旅 Tagged With: パートナーシップ, 意識, 自由, パリ, 自己愛

効率より温度「パリに住む理由」

2025年9月4日

「来年、パリに住もうかな。」
友人と別れた帰りのエレベーターで、心の奥に静かな「はい」が腑に落ちた。

拠点を増やしてきたときと同じ、よどみのない感じ。
もちろん現実にはビザや制度、天候や暮らしの不便がある。

それでも惹かれるのは、16歳の頃から心に棲みついていた憧れと、ここで再び立ち上がる美意識と呼吸の感覚、そして”効率よりぬくもり”を選ぶ生き方に、今の私たちがはっきりと共鳴しているからだ。

出典:ポッドキャスト「ライフトラベラーカフェ」
cafe.200 え?パリに引っ越すの?
▶ エピソード全文・音声はこちら → Listenで聴く

1. 決める力——熱ではなく、静けさから立ち上がる合図

大きな選択は、情報の総量ではなく、内側の静けさが基準になる。

迷いがゼロになるのではなく、迷いのざわめきの中でいちばん澄んだ音に気づくこと。

今回のパリもそうだった。”はい、これですね”という穏やかな合図が鳴った瞬間、未来の自分と小さく握手を交わした感覚があった。

魔法の質問
いまのあなたが”静かにうなずける”選択は何ですか?

2. 憧れの種、遠回りの羅針盤として生き続ける

16~17歳の頃、年上向けの雑誌で出会った「自立したパリの女性たち」。

自分の美しさを自分で引き受け、家族も仕事も夢も社会も視野に入れながら、喜びと豊かさを大切にする姿。

地方で育った当時の私には遠い日常だったけれど、その感覚は長い時間をかけて私の輪郭を少しずつ修正し続けた。

メイクも装いも、驚くほど当時の軸から大きくはぶれていない。憧れは、一度きりの衝動ではなく、遠回りの羅針盤として息をし続けるのだ。

魔法の質問
10代のあなたが抱いた憧れは、いま、どこで息をしていますか?

3. 美意識という姿勢、効率より”景観と手触り”を選ぶ

パリでは、街並みに対する美意識が暮らしの基準になっていると感じる。

たとえば、外観を損なうものを表に出さない配慮が当たり前に語られるのを聞くと、不便があっても守りたい秩序があるのだとわかる。

ブランドに興味があるわけではない。ただ、日常に置く一つ一つへの眼差し。

“美しくあるための手間”をいとわない姿勢に惹かれる。

魔法の質問
今日の暮らしで、あなたはどこに「美しさのための一手間」をかけますか?

4. 不便の価値、速さと遅さを重ね、命の手触りを取り戻す

ここは効率化の最前線ではない。

だからこそ、工夫や会話、身体の感覚が呼び戻される。

AIや自動化の速さに馴染んでいるほど、街の”遅さ”に触れたときに、創造性や信頼が立ち上がるのがわかる。

太陽は少なく、曇りは多い。便利とは言えない。それでも”不便さ”を抱えることで、時間がふくらみ、関係が深まり、生活に温度が戻ってくる。

「太陽以外は何でもある」と笑う人の言葉を思い出すたび、欠けているものの中にしか育たないものが確かにあると感じる。

魔法の質問
あなたが”あえて残したい不便”は何ですか? それは何を育てますか?

5. ボンジョー、新しい暮らしへ

けれど、「行くべきところに行く」という確信は、暮らしの中でしか確かめられない。
わからないまま始める——その余白に未来は芽吹く。
ショコラショーを片手に、今日の一歩を。

Filed Under: ライフスタイル, 旅 Tagged With: パリ, 自己愛, 温度, パートナーシップ, 意識, 自由, 効率

パリのカフェから ― 自己愛とパートナーシップが響き合う街で

2025年8月28日

パリに着きました。
今回訪れたのは、廃駅をリノベーションしたサステナブルなカフェ。街中にありながら養蜂や菜園があって、そこで収穫した野菜や蜂蜜を「体験する」ために整えられている場所でした。

パリの空気は、都会なのに静か。朝、街の音がほとんどしない。人々がそれぞれの世界を持ち、静かに生きているからでしょうか。不思議と呼吸が深くなる街。それがパリでした。

出典:ポッドキャスト「ライフトラベラーカフェ」
cafe.199 パリ滞在始まりました
▶ エピソード全文・音声はこちら → Listenで聴く

1. 体験を「生産」ではなく「意識」に変える

パリのカフェで見た農園は、生産のためではなく、意識を向けるための農園でした。

「食べ物を作る」以上に「自然とつながる感覚を思い出す」ことが目的なのです。

魔法の質問
あなたの生活の中に「効率」ではなく「意識」を育てる場はありますか?

2. 街の静けさが教えてくれること

大都会のパリでさえ、暮らしに寄り添えばとても静かでした。
それは「自分の世界を持つ」人たちが多いからこそ。
他者を過剰に侵さず、それぞれの呼吸を大切にするからこそ、都市にも心地よさが残っていました。

魔法の質問
あなたが「心から呼吸できる」と感じる場所はどこですか?

3. 自由とパートナーシップの両立

パリで出会った人々は口を揃えてこう言いました。

「2人でいるからこそ、安心して自由になれる。」

自分の世界を大切にする街で、パートナーシップは「制約」ではなく「自由を広げるための基盤」として存在していました。

魔法の質問
あなたにとって、パートナーや身近な人の存在は「自由を狭めるもの」ですか?
それとも「もっと自由にするもの」ですか?

4. 自己愛が導く出会い

印象的だったのは、長く1人で生きてきた女性の話です。
「私は一人でもいい」と思っていた彼女が、ある日出会ったフランス人の男性。

彼は初対面でこう言いました。
「僕は自分のことが大好きだ。」

その言葉に彼女は衝撃を受けました。
「あ、私ももっと自分を大事にするタイミングだ。」

そう気づいた瞬間、彼は「ベストパートナー」として彼女の人生に現れたのです。

魔法の質問
あなたは「自分のことが大好きだ」と胸を張って言えますか?

5. 感性を動かす街

パリは感性を刺激してくれる街。
美しい街並みや静かな暮らし、人々の佇まいに触れると、内側の感性が動き出す。「もともと持っていた自分らしさ」が呼び覚まされていくのを感じます。

魔法の質問
あなたの感性を呼び覚ましてくれるものは何ですか?

まとめ

パリで過ごした日々は、「自己愛」「自由」「パートナーシップ」「感性」が響き合うものでした。
自分を愛することが、良き出会いを招き、自由を広げ、深い呼吸を可能にする。
それは人生のどこにいても、誰にとっても必要なエッセンスなのだと思います。

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プロフィール


マツダミヒロ

質問家。「魔法の質問」主宰。
時間と場所にとらわれないビジネススタイルで世界を旅するライフトラベラーでもある。 各国で「自分らしく生きる」講演・セミナー活動を行う。 著書は国内外で35冊を超え、年間300日は海外に滞在。

独自のメソッドの「魔法の質問」は世界各国に広がりインストラクターは5,000人を、 メルマガの読者は5万人を超える。 NHKでも取り上げられた「魔法の質問学校プロジェクト」では、ボランティアで世界各国の学校へ訪問。

『質問は人生を変える』(きずな出版)『賢人たちからの運命を変える質問』(かんき出版)ほか著書多数。
→著書をチェックする(Amazon)

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