しつもんを使っていくと、だんだん部下の成長を感じることができるようになると思います。

1. 繰り返すことで習慣化させる
今まで指示待ちだった部下が自ら考えて動くようになったり、ときには「〇〇をしてみたいです!」と新たな提案をしてくれることもあるでしょう。また、上司のあなたがいなくても、的確な判断を下して対応してくれることがあるかもしれません。
部下を頼もしく思う機会が増えるでしょう。
しつもんの成果を実感するときです。
しかし、それで安心するのは禁物です。
なぜなら、しつもんは、継続することが何よりも大切だからです。
しつもんは無意識を意識化できるツールですが、短期間でやめてしまえば、その効果はなくなります。一時的にどんなに効果があったとしても、すぐにもとの無意識の状態に戻ってしまいます。そうなれば、部下の成長もそこで止まってしまうでしょう。
人は、短期間で気づきを身につけることはできません。
だからこそ、上司のあなたに、部下へ継続的にしつもんすることを心がけてもらいたいと思います。何度も問いかけ、部下がその思考パターンにたびたび触れることで、気づきを習慣化していくことができるのです。
2. まずは1日1回、3週間を目安に

部下にしつもんを定着させるには、ある程度の時間がかかります。
まずは、1日1問、しつもんすることをお勧めします。
頻度にもよりますが、できればこれを「一般的に習慣化させるために必要な期間」といわれる3週間は続けてみてください。すると、少しずつ部下に変化が見られると思います。
たとえば、これまでのこのブログでのしつもんの中から、その日の状況に合いそうなものをひとつ選んでしつもんしてみるのもいいでしょう。
これは、「部下の答えを受け止める」というあなたの練習にもなると思います。
しつもんをしていくと、部下だけでなく、あなた自身にも変化が表れます。
それは、部下との新しい信頼関係です。
上司のあなたが、部下の思いを尊重し、その答えを受け止めてかかわるようになると、部下との関係も以前よりずっと改善されていくでしょう。
3. 「しつもんする↔答える」のいいサイクル

また、ぼくはしつもんを継続するには、「しつもん体質」になることをお勧めしています。「しつもん体質」とは、常に自問自答ができるようになる状態のことです。
部下が「しつもん体質」になれば、部下は自分自身で「しつもんする↔答える」ができるようになり、勝手に答えを導き出し、動くようになります。
でも、はじめから「しつもん体質」になるのはとてもむずかしいことです。
上司のあなたが部下に対して繰り返ししつもんを使い、それを継続することで、部下の中に「しつもん」が身についていきます。
すると、誰かにしつもんされなくても、自問自答できるようになっていくのです。これが「しつもん体質」になるということです。
今まで多くのかかわりを持たないと成長しなかった部下が、成長していってくれるようになります。これはとても嬉しい成長だと思います。
しつもんする↔答えるが自分1人でできてますか?