上司は、業務を円滑に進めると同時に、部下を成長させるという責任を担っています。
これは、とても大変なことです。
でも、その目的を果たすために、しつもんは強力なツールになります。
それは、しつもんが、人の意識に問いかけることができる唯一のツールだからです。
では、部下に成長してもらうためには、どんなしつもんが効果的なのでしょうか?
具体的なケースを挙げながらお伝えします。
1. さまざまな角度から投げかけよう
上司として最も心がけたいのは、仕事に対して、部下を「受動的な態度で終わらせない」ということです。
多くの上司が、「指示命令を忠実にこなしてもらう」「厳しく指導して経験を積んでもらう」ことが成長する上で大事だと思っています。
しかし、ぼくはそうした方法よりも、問いかけによって「本人の中から答えを導き出すこと」のほうが人の成長をより促すと感じています。
部下に、物事に対する対応策を一方的に教えても、ベストな行動を生み出すことはできません。それは「やらされている行動」に過ぎないからです。
一方、しつもんによって導き出された結果は違います。
繰り返しになりますが、人は自ら導き出した答えをもとに実行したときに、最大の力を発揮します。
「こう考えるから、こうしてみたい!」という部分を育てることによって、部下は一人前に成長していきます。
「部下の考えや行動を引き出すこと」にフォーカスしたしつもんであれば、形を変えても部下の心に響くはずです。
しつもんという優れたツールを、部下の成長や仕事の円滑化に使っていただきたいと思います。
2. 大きな失敗をしたとき
商品5000個の注文を受けたのに、500個で発注をかけていた。
そんな大きな失敗があった場合は、その結果、今どういった状態になっているのかを部下に把握してもらうことが大事です。
「今の状況の問題点は何だろう?」
「問題は何だと思う?」
これは、本人がどこに問題を発見しているのかを確認するしつもんです。
事の重大さに問題を感じているのか、ただ自分がミスをしたということに問題を感じているのか、もしかしたら何が問題なのか、よくわかっていない場合もあるかもしれません。
また、問題そっちのけで「許してもらうこと」に焦点を当てている部下もいます。
ここで大切なのは、部下にその状態の問題点を認識してもらい、何かしら現状を打破する対策を打たなければならないということです。
そのために、最初に問題点を見つけ出し、その時点でできる最善の対策を取ることに意識を集中させます。
現実として起こってしまったことは、もう変えられません。
「なんでこんなことになった?」などと過去に焦点を当てるのではなく、「どのようにすれば、この状況をより解決に向かわせられるだろう?」という質問をして、部下と一緒に事態の改善に努めるようにしてください。
同じような失敗を繰り返さないためには、部下自身に今の状況を理解してもらうことが大切です。そこを理解しないまま、上司が失敗をカバーしてしまうと、その部下は問題点を見極めないまま、問題の再発を繰り返すことになります。
大きな問題が起こったら、必ず「今の状況の問題点は何だろう?」という点をしっかり押さえるようにしてください。
このとき、「どう責任を取るつもり?」などの部下を責める質問は避けましょう。これは、部下の問題解決能力が全く高まらない質問です。
今の状況の問題点は何だろう?
akaz says
ここ最近は、ライティング作業が滞りがちです。
問題点としては、
・暑くて集中力がなくなっている
・休憩時間が長すぎる
・寝不足で思うように頭や体が働かない
これががあります。
まずは、
・涼しい環境を作る
・睡眠を取る
・メリハリをつける
この点を実行していきます。