多くのお母さんは、
「しつけのために子どもを怒っている」
という言い方をします。
でも、“怒る”は感情であって、
しつけ行為としての“しかる”とは別物です。
たとえば、子どもが寝る前に歯磨きをしなかったとします。
最初は「歯磨きしようね」とやさしく声をかけていたのに、
いつまでもやろうとしないので、
お母さんはイライラして、ついに
「早く歯磨きしなさい!」
と強引に洗面所に引っ張って行ったとしましょう。
子どもは大泣き。
そのまま泣き寝入りしてしまった子どもの寝顔を見て、
「かわいそうなことをしちゃった」
と後悔するなんてことありませんか?
1. 自分の気持ちや現状を客観視しよう
本当はイライラしたり怒ったりしたくないのに、
怒りにどっぷりつかってしまうのはなぜでしょうか?
それはお母さんが怒りの感情に飲み込まれているからです。
こんなときはどうすれば感情をコントロールできるのでしょうか?
その答えは、“自分の感情を客観視する”
ことに尽きます。
自分の感情を冷静に分析すると、
怒りの理由だと思い込んでいたことは、
実は真実ではなく、別なところに理由があることに
気づくことが多いのです。
本当の理由がわかれば、
“そんなに怒るほどのことでもない”
ことに怒っていたことがわかり、
怒りの感情がすっと消えていきます。
2. 感情の分析ができると、怒らなくてもすむ
怒りやイライラを感じたら、
まず深呼吸して気持ちを鎮めましょう。
感情が昂り、なかなか気分が落ち着かなかったら、
何回でもゆっくり深呼吸をしてください。
とくに吐くときはゆっくりと長めに吐きましょう。
気分が落ち着いたところで、
「私はなぜ怒りを感じたのだろう?」
と自分に質問してみてください。
そのときに大切なのが、
自分の行動や感情を言葉にすることです。
自分の行動や感情を客観視して、
本当の怒りの理由に気づくためには、
はっきりと言葉にすることが必要です。
もちろん、心の中で言ってもいいですし、
紙に書いて整理してもいいでしょう。
私はなぜ怒りを感じたのだろう?
3. 表向きの怒りの原因と本当の怒りの原因
あるお母さんの例で説明しましょう。
子どもが「大切にする」と約束したので、
迷った末に買ったおもちゃ。
でも当の子どもは、
ちょっと遊んだものの後は放りっぱなし。
それを見たお母さんはカッとなり、
「大切にしないなら、このおもちゃは捨てるよ!」
と怒って、本当におもちゃを捨ててしまいました。
大泣きする子どもを見て、お母さんも
「ちょっとやりすぎたかな?かわいそうなことしたかも」
としばらくは罪悪感が残ったそうです。
ここでお母さんにそのときの状況と
気持ちを振り返ってもらいました。
怒りの原因は、表向きには
「物を大事にできる子に育ってほしい」
という子どもへのしつけのつもりでした。
ところが、怒りを感じた本当の原因は、
「買ったときにとても喜んでいたので、
大切にしてくれると思っていたのに、
その期待を裏切られ、がっかりした」
ということ。
そして
「自分はしつけができない母親で、
簡単におもちゃを与えたことに後悔した。
自分を責めるかわりに、子どもに八つ当たりしてしまった」
というものでした。
4. 本当の原因がわかれば、正しい対応ができる
子どもに「おもちゃはきちんと片付けようね」と伝えたり、
「このおもちゃ、大切にするんじゃなかったの?」
と確認すればよかった、とお母さんは言います。
「お母さんは大切にしてくれると思って買ったのに、
がっかりだわ」
と正直な気持ちを伝えればよかった、とも言います。
キレている人は、自分がキレていることに気づいていません。
感情に飲まれているときは、自分がその感情に飲み込まれていること
自体に気づかないのです。
怒りの感情の下には、必ず別の原因があります。
「怒りの原因を探ろう」と常に意識しているだけで、
結果は変わってきます。
さらにそれが習慣になれば、
感情に飲み込まれることなく、
本当の原因に合った冷静な対応ができるようになります。
そうなれば、親も子もきっとハッピーになれるでしょう。
どんな親になりたい?
akaz says
・私はなぜ怒りを感じたのだろう?
多くの場合は、やはり期待ですね。
自分の期待となる行動と、相手の取った行動に違いが出ると、怒りなどのネガティブな感情が出ます。
・どんな親になりたい?
私は独身で子供はいませんが、子供に関係なく、自分の期待を勝手に押し付けない。
他人は他人の考えで行動しているんだな、と受け入れたいと思います。
KANAKO says
私はなぜ怒りを感じたのだろう?
制限、過剰な期待
どんな親になりたい?
子供の心に寄り添え、成長のサポートが出来る親