人は、誰でも独り占めしたくなるときがあります。
お金、時間、チャンス、人脈など、さまざまなものがありますが、
「他の人にあげるくらいなら、自分だけのものにしたい」
と思ってしまうのは、ある意味当然かもしれません。
しかし、今の時代、独り占めする人ほどうまくいかなくなります。

1. 有限なものほど分かち合う
ぼくにとっては、お金も時間も有限です。これはあなたにとっても同じはず。
限られた資源のなかで、いかにパフォーマンスを発揮するかというのも、起業する人にとっては重要なことです。
自分のビジネスで言えば、うまくいっている今と、うまくいっていなかった昔とでは、大きな違いがあります。
それは、「分かち合っているか、分かち合っていないか?」という違いです。
もちろん、今は分かち合いを心がけています。その結果、昔に比べて驚くほど速くビジネスが進み始めました。
では、分かち合うには、どんなことをすればいいでしょうか?
それは、自分が、もしくは自分の会社が得意なことしかしないということです。
2. 分かち合いとは反対の「独り占めの精神」

ぼくの昔の話をしましょう。
昔はデザイン事務所を経営していました。CMをつくったり、ホームページのデザインをしたりと、クリエイティブな仕事が多かったのです。
「スタイリッシュなデザインを自社でやりたい!」と思ってデザイナーを雇い、「かわいいデザインも自社でやりたい!」と思ってそれが得意なデザイナーを雇い、「プログラムを自社で開発したい」と思ってプログラマーを雇い、そうしているうちに、売上の割には大所帯になってしまっていました。
その結果、経費が多くかかってしまい、その人件費をまかなうために、自社の方針と違う仕事を受注していました。そして、スタッフも自分もそのような仕事をしたくないので、全体のモチベーションも下がっていくという悪循環に陥っていったのです。
では、なぜこのような出来事が起きたのでしょうか?
それはぼく自身が「自分で全部持ちたい、やりたい」と思ってしまったからです。分かち合いとは反対の「独り占めの精神」ですね。
スタッフを育てるには、時間もお金もかかります。そしてフットワークも重い。これではすべてがうまくいきません。
ここで、ある美容院の話をしましょう。
その美容院は売上も上がってきて、何か新しいことを始めたいと思っています。
そんなとき、世の中でネイルアートがはやっていることを知りました。
「よし、うちでもネイリストの資格を取って、ネイルアートのサービスを始めよう!」と思います。でもこの場合、お金と時間がかかりますよね。
どうしようか迷っていたとき、あるネイリストに出会いました。
ネイリストのなかには、資格や技術はあるけれど、サロンを持っていない人もいます。
スペースが空いていて、ネイリストが欲しい美容院。ネイルの仕事はできるけれど、スペースがないネイリスト。
2人は意気投合し、美容院の一部を使って、翌月にミニネイルショップをオープンさせました。美容院にとっては、お金も時間もかけずに新たなサービスを始めることができたのです。
これが分かち合いの例です。
ぼく自身もこんなふうに分かち合いながら、いろんな商品をつくってきました。
マンダラ思考開発者の方と「魔法の質問マンダラチャート」。
また、カラーコーディネーターの方と「魔法の質問パーソナルカラーを活用したブランディングステディキット」。
この他にもたくさんあり、挙げればきりがありません。
お金と時間をかけなくても、あなたができること・得意なことを、求めている人に提供し、あなたが求めていることで、相手が提供できるものを組み合わせてみましょう。
こうすると、あっという間にビジネスを広げていくことができるのです。
目の前の人と、何をつくることができますか?
野中翔太 says
僕の強みは人の凄さを見つけて認める事ができます。
そこで喜びを感じモチベーション高く仕事に励むことが出来る人が育てば管理職がそういった面まで実施することなく他の業務に集中できると考えています。